暗い。
洞窟の中は暗くて何も見えない。
はるなは大丈夫と言っているが、声が震えている。
俺は、はるなの手を握った。
俺は、心の中で「明かりを出せ」と強く願った。
すると……
俺の手から光の玉のようなものが出てきた。
この光の玉のお陰で周囲がよく見えるようになった。
俺たちは、闇の中へと歩いて行った。
だいぶ歩いて俺たちはヘトヘトになりかけた時、はるなが急に大きな声を上げた。
はるなは洞窟の先を指差した。
そこを見てみると……
洞窟の奥に、かすかに光が見えた。
嬉しさで俺たちの疲れは飛んでいき、一目散に光の方へ向かった。
俺たちは無事、外へ出ることができた。
洞窟の出口の前に、テーブルとその上に飴と置き手紙が置いてあった。
俺たちは手紙を読んでみた。
〈〈ここまで生き残った素晴らしきプリンセス&プリンスの皆様!!〉〉
○旅の疲れにこの飴を食べてください。
○ただし、これを食べていいのはお姫様だけ。○王子様が食べたら死にますよ。
○お姫様は必ず1つだけこの飴を食べ、もう1つを手持ちに持って行ってください。
○食べなかったり、2つ以上食べた場合は死にます。
どうぞよろしくお願いしまーす!
はるなは、飴を一粒口に入れた。
はるなはもう一粒を持っていた小袋の中に入れた。
俺たちはあてもなく進んで行った。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。