第2話

one game
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2018/08/04 12:36
お母さん
ゆめかー!
朝、お母さんに呼ばれて目を覚ました。
ゆめか
なによ、こんな朝早くから大声出して
お母さん
朝早くなんてないでしょ!もう9時よ!
ゆめか
まだ早いよー
お母さん
グダグダいってないで!
ゆめか
でー?なに?
お母さん
あーそうそう!お手紙で「町の交流会があるのでご参加ください。」ってのが来たから行って来なさい!
ゆめか
えー!なんで行かなきゃいけないのよー!
お母さん
だって、「若者は必ず来てください。保護者の方は、子供が必ず来るようにしてください。」って書いてあるんだもの!
ゆめか
別にいいじゃん!行かなくっても!
お母さん
それでお母さんが市のお偉いさんに怒られちゃったらどうするのよ!
お母さん
責任取れるの?
ゆめか
いや、そこまでされないでしょ!普通!
お母さん
良いから行って来なさい!!
ゆめか
わかったよ!行くよ!
もう!お母さんは心配性なんだから!!
私は、市民のために作られた大きな体育館に向かった。
体育館には、若い人たちが沢山いた。


さすが、市の子供全員っていうのはやっぱり多い。
はるな
ゆめか!!
ゆめか
あ!はるな!!
そこには、私の幼馴染で親友である こうさか はるな がいた。
ゆめか
来てたんだ!
はるな
うん!お母さんが行け行けうるさくて笑笑
ゆめか
あー、私も一緒だよー!
はるながいたことに、少し安心したな。
他に誰かいないかなぁ。
ゆめか
あっ!
周りを見渡したら、体育館の入り口付近に、見覚えのある男子2人が目に入った。
はるな
どうしたの?
ゆめか
ほら!あそこに しゅうや と、ひかる がいる!
はるな
あ、本当だ〜
私たちは2人に近づいた。
ゆめか
やっほー!
ひかる
あっ、ゆめかとはるなじゃん
はるな
2人とも来てたんだね〜
しゅうや
来てて悪いか?
はるな
あー、あんたってそんなことしか言えないの?
しゅうや
うるせー
この2人は、たかはし しゅうや と、なかの ひかる。 
2人も私の幼馴染で親友だ。
ゆめか
でも、本当にしゅうやが来るとは思わなかった
しゅうや
俺がめんどくさがりやみてーじゃん!
ゆめか
あれ?違うの?
しゅうや
お前ウゼー!
ゆめか
あははっ!
でもよかった、みんな来ていて!
ひかる
交流会って何するのかな?
はるな
さぁ、お年寄りとお話ししたり?
しゅうや
えー!つまんな!
ゆめか
でも、他にある?
しゅうや
いや……ないな
周りを見ても、お年寄りがたくさんいる。
お年寄りとの交流会ってことしか思いつかないな。
お年寄り
ぶつぶつ……
ん?
お年寄りがなにかを言っている?
私はお年寄りに近づいてみた。
ゆめか
あのー、どうしたんですか?
お年寄り
オヒメサマ……
ゆめか
え?
お年寄り
オヒメサマヲマモレ……
ゆめか
お、お姫様?
お年寄り
オヒメサマヲマモレ……
ゆめか
ちょ、ちょっと……何言ってるの?
お年寄り
オヒメサマヲマモレ……
お年寄りがなんかおかしい。
周りのお年寄りも様子が変だ。
はるな
ゆめかー、急にいなくなってどうしたの?
ゆめか
お年寄りの様子が変なんだよ
ひかる
お年寄りの様子?
はるな
本当だ、なんか変なこと言ってる……
しゅうや
きもっ
ゆめか
こら、しゅうや口が悪い!
しゅうや
はーい
ひかる
なんなんだろう?
お年寄り
オヒメサマヲマモレ……
ゆめか
!?
お年寄りが急に手で私の首をしめてきた!
ゆめか
うっ!や、やめて……
お年寄り
オヒメサマヲマモレ……
他のみんなもお年寄りに襲われている。
ゆめか
ど、どうして……
私はだんだん意識が遠のいていった。
かすかに見えたのは、お年寄りの緑色に光った目の色だった……

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