朝
⏰ピリリリリリピリリリリリ
⏰ピリリリリリピリリリリリ
バチッ(目覚ましを止めた音)
そういってスマホを開くと
え?なんで!私昨日8時半にセットしたはずなのに!
もしかして一時間間違えた?
私昨日メールで社長に大事な話があるって言われたのに!
やばいよ!だってうちの会社10時出勤だよ!?もう30分もないじゃん!!
メイクはやらないのに朝御飯は食べるのかって?
だって食べなきゃ体が動いてくれないでしょ?
.
のんきに歌いながらちらりと時計を見ると
私の会社は家から自転車で15分。つまりもう出なきゃいけない時間ってこと。
とりまラップかけて冷蔵庫にDON!
家を出て全速力で自転車をこぐ私。
こんなに焦ったのいつぶりだろ笑
いつもは15分かかるけど今日は5分ちょっとでついた。
そういいながらJYPとかかれた建物に入っていく。
そう!私はここの練習生なの!
まぁ、まだ入って一週間ちょっとなんだけどね笑。
子供の頃からステージに立つのが夢で、お母さんとお父さんをやっと説得して練習生になれたんだ!
いつか私も、同じ夢を持った女の子たちとデビューしたいんだー!
10時に練習室に来なさいって社長に言われたんだけど、
どこだっけ、、、(焦
ヤバイ、私方向音痴なんだよね、、、
パッと後ろを振り返ったけど
キョロキョロとあたりを見回し、
完璧な迷子になってもーた、
とりあえず戻ろう!、、、どっから来たかわかんないけど。
そう思い走りだしたとき、
ドンっ💥
誰かと曲がり角でぶつかり、
変な声を出して私は倒れてしまった。
前を向くと男の人が立っていた。
え、めっちゃカッコいい、、、
ここのスタッフさんかな?
そう言い、私は起き上がりイケメンさんの顔を見る。
鍛えてる?
すごいなぁ、私長続きしないんだよなぁ筋トレとか。
あ、この人に場所教えてもらおう!
てことは、この人も練習生なのかな?
練習室に行く途中、いろんな話をした。
そーなんだ、でもバンチャンさんって何してる人なんだろう。
ちょっと聞いてみようかな。
まぁ、あとで聞いたらいっか。
そう思いながら二人で練習室に入っていくと、奥で社長が座っていた。
にこやかに挨拶をする社長。
な、なんか緊張してきた、、、
.
.
え?
え、ヤバイ!展開が早すぎて頭が追い付かない!
朝起きて目覚まし間違えて寝坊した!って思ったらデデデデビュー!?←混乱中
私練習生になってまだ一週間ちょっとだよ?
こんなに早く夢が叶うなんて!
知っててくれたんだ!
笑顔で祝福してくれるバンチャンさん。
あれ?でもなんでバンチャンさんが呼ばれたのかまだわかんない、、、
ヤバイ!幸せすぎてにやけが止まらん!
と、一人でニヒニヒ言っていると
なんだろ!、、、あれ?でもこういうのって私と一緒に練習してた子たちとグループになるんだよね!
私まだあんまり馴染めてないからちょっと不安になってきた、、、
しかし、そんな心配はすぐに次の社長の発言によって一気に飛んでいった。
ストレイキッズ?
すとれいきっず?
なんか聞いたことあるような
そういってバンチャンさんの顔を見て、次に私の顔を見る。
ボーイズグループ!?
バンチャンさんが焦ったような声を出す。
バンチャンさんがここに呼ばれたのはこういうことだったんだ、、、
いや、マネージャーはメンバーには入らないかと、
そうつっこみそうになったけどぐっとこらえる。
そう言い、バンチャンさんの顔をじっと見る社長。
バンチャンさんはじっとうつむいて何か考えてたみたいだけど、
パッと顔を上げ
と社長に告げた。
さっきから驚きが隠せないんだけど!?
そう言い残し社長は練習室を出ていき、バンチャンさんと二人きりになる。
頭をくしゃっとさせて私に笑いかけるバンチャンさん。
とりあえず挨拶だよね!?
なんだか、怖いな。
そう思いながら身を固くしていると。
私を安心させようとおどけた口調で話すバンチャンさん。
なんだかとてもいい人だなぁ。
他のメンバーの人もほんとにいい人なんだろうな。
世間話をしながら歩いていると、
バンチャンさんが扉を開けると中からガヤガヤ話し声が聞こえてきた。
一旦切りまーす。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!