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第19話

バトル 14
同じ隊の中に美瑚はいなかった。

どうやら赤ではないらしい。……ついてねえな。
赤羽さんね、白隊みたいだよ
後ろにいる蘭がこそっと教えてくれた。


俺と蘭とでは身長が10cm以上違うため、身長順に並ばされる隊列内ではどうしても離れてしまう。

だが、副隊長の先輩が女だったので試しに言ってみたら即答で許可を貰った。

むしろ隣同士を勧められたくらいだ。断ったけど。

さすがに身長差目立つしな。
そうなのか。白っつーと、朔と一緒か
そうだね。でも、去年も朔くん赤羽さんとはいなかったから、仲良くなることもないと思うよ?
おう……まぁ仲良くなったところでどうでもいいけどな
え?
え?
何故か意外そうな顔をされたので、こちらも似たような反応になる。
あ……ううん、僕の思い違いだったみたい。なんでもないよ
?  そうか。わかった




先生からの諸注意やら校長の無駄に長い話やらがあって、それが終わると生徒たちは隊ごとにまとまって移動することになった。

赤隊の練習場所はそのまま体育館。急に雨が降り出したため白隊も体育館だそうだ。

すごくねえ?この偶然。
隊係
これ見てねー、今から練習するよ
去年と同じように、隊係から紙が配られる。

A4サイズのそれには応援合戦で行う「応援」――いわゆる隊係と隊員俺達の掛け合いが書かれていた。

赤隊はほぼ「いけ」とか「おせ」とかだから楽でいい。紫が一番大変で、恭弥が文句言ってたっけな。


それから何回か応援練習をして、隊形移動の練習に移った。

隊長の指示に従い、素早く体の向きを変える。
わわっ
大丈夫か?こけねえように気ぃつけろよ
副隊長
白隊ー!!
前方から女の大声が響いてきて、“白隊”というワードに引き寄せられるようにそちらを見た。

同じ時に白隊の奴らが全員方向転換をし、白と赤が向き合う形になった。

あいついるかな……となんとなく探してみる。
いた。割とすぐ見つかったな。

ふと、赤羽美瑚が伏せていた目を上げた。
美瑚
……!
視線が、合った。


……え?


偶然……だよな?けどこの人数でこの距離なのに合うか普通……?
……みくん、臣くん!
我に返り、自分一人だけが周りの奴らと別の方向を向いていることに気付く。

やべ。
副隊長
ボーッとしてちゃダメだよ?放課後君だけ残らせようか
すみません、集中します
副隊長が笑って茶化してくれたが、甘えてはいけない。偶然に決まっているのだから気にするな、俺。

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るうみ
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るうみ
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