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第21話

グループ通話
自室のベッドに寝転がり、頭の後ろで手を組んでぼんやりと天井を眺める。

だが頭に浮かぶのは、一番最後に見た赤羽美瑚の顔と声だ。

……ダメだ、考えても分かんねえ。なんだったんだあれ。俺は別にからかってなんか……。

――でも、代わりの答えが思いつかなかった。じゃあ俺は、無意識であいつをからかっていたのか?

それはねえはず。俺は真面目にやってて……
……あーもーめんどくせえ!
俺はガバッと起き上がり、スマホを手に取ってグループライン通話を始めた。

メンバーはもちろんあいつらと俺の4人。

最初に参加してきたのは恭弥だった。
恭弥
もしもしー?
早えなお前。毎回一番乗りじゃねえか?
恭弥
暇人なんで。どした?
あー、悪いけど相談?みたいな、していいか?
恭弥
いいよ。てか俺らさっきから疑問形で会話してる
恭弥がくつくつと喉を鳴らして笑った。本当だな、と俺も少し笑う。

そして、朔と蘭がほぼ同時に参加してきた。
もしもーし
もしもし?
よぉ。みんな悪いな急に
いいんだよ全然。どうしたの?
いいけど。どうかしたのか?
二人が一度に喋ったため、両方の声が途切れ途切れに聞こえた。

断片的にしか捉えられなかったが同じようなことを言っていたようだし、聞き返す必要はないだろう。

俺はさっきの赤羽美瑚とのことを話した。
……って感じで。俺はからかってなかったつもりなんだけど。俺が悪いのか?
恭弥
さぁ?
あっけらかんとした恭弥の声が耳に届いた。
……さぁって、お前
恭弥
だって俺当事者じゃないし。悪いと思うなら謝れば?あの子に
謝る……
謝る?なんで。俺だって罰ゲームじゃなかったらあいつに関わらなかった。そしたら今こんなことにも……。
っあ、そもそも!罰ゲームのせいじゃねえか!!蘭以外乗り気だっただろ!なんであいつを落とすのにした!?
主に朔に向けて言う。赤羽美瑚にあんな顔をさせたのは自分のせいじゃないと思いたかった。

それで俺は、朔の返事がないのに苛立った。

僅かな静寂を割いて、恭弥が言った。
恭弥
俺は自分に被害ないし、面白そーと思ったから乗った。けど、あの時止めた方がよかったかな。ごめんな
一切ふざけていない、真面目なトーンだった。

そんな風に謝られると、なんだか決まりが悪くなってくる。
……いや、悪い。こっちこそ
あの時、初めて負けたのが悔しくて、あまり考えずに罰ゲームを引き受けてしまった自分も自分だ。

最近いろんなことが上手くいっていて、知らず知らずのうちに自信過剰になっていたのかもしれない。


気まずい空気が流れた。

……聞いてくれてありがとな
恭弥
気にすんな
……ああ
またいつでも言って!
微妙な雰囲気を残したまま、グループ通話は終了した。

画面が落ち、真っ暗になった液晶に自分の顔が映る。

俺はその顔をじっと見ると共に、自分の内面を見つめ直した。

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るうみ
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るうみ
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