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第9話

バトル 6
今朝も同じ時間に下駄箱で赤羽美瑚を見つけた。

俺に会わないように登校時間を変える、ということを考えない程度には嫌われていないのだろうか。

――いやいや惚れさせるんだろ。嫌われてないだけじゃダメじゃねえか、しっかりしろ俺。
はよ、美瑚
シンプルに、挨拶のみをする。

ま、美瑚が忘れた頃にまた壁ドンしてやるけどな。

押してばっかもダメだって、昨日読んだ蘭オススメの恋愛小説に書いてあった。
美瑚
……三日坊主にならないんだね
まぁな。クラス遠くてあんま会えねえし
美瑚
よかった遠くて
おい!
会いたがれよ、悲しがれよ!

よかったじゃねえよよかったじゃ……。
あ、そーいやしおに聞いたのか?練習試合のこと
靴を履き替えながら尋ねると、美瑚がぴくりと眉を動かした。
美瑚
……しおのこと名前で呼んでるの?
あ?お前のことだって名前で呼んでるけど
美瑚
そういうことじゃない。……しおと話してるとこ見たことないのに。まさか、しおにも近付くつもり?
なんだそりゃ。

割と本気で呆れてしまって、多少隠したが顔に出てしまっていたかもしれない。
違えよ。俺はお前にしかこんなことしてない。しおは苗字知らねえから勝手に下の名前で呼んでるだけだ
美瑚
……そういうこと
赤羽美瑚は納得したように、どこか安堵したように息を零した。

嫉妬――なわけねえか。単純にしおを心配してたんだろうな。

友達思いじゃん。

……とか、俺の方がこいつを見直してどうすんだよ。
教室まで送ってやるよ
美瑚
いらない。ついてこないで
歩くのが早い。あっという間に美瑚との距離は開いていって、俺はため息をつく。

追いかける気がねえから、そんな風に感じるのかもしれねえけど。
恭弥
追いかけなくていいのか?
恭弥が横に並んできてニヤリと笑った。

いつからいたんだ。
攻めすぎるのもよくねえって学んだんだよ
恭弥
ふーん。その調子でファイト
おう。あ、恭弥、明日の試合とにかくパスくれ
恭弥
お。りょーかい
スタメンでポイントガードを務める恭弥が、察したように口角を上げた。

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るうみ
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るうみ
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