第45話

45
2,233
2021/11/06 21:00




隣で嬉しそうにパンケーキを食べ始めるミンジュオンニを見つめながらふと思い出したこと。




クラオンニにプデュ始まってすぐに貸したゲーム機返してもらってない。




なんで今思い出したのかわかんないけど返してもおうかな




暇だしついでにクラオンニとゲームしてこよ


あなた
じゃあ私向こう行ってゲームでもしてきますね
ユジン
ユジン
え〜私と遊んでようよ〜
あなた
どうせ変なゲームしかないじゃないですか
ユジン
ユジン
変なゲームってなに笑 しりとりとか色々あるじゃん
あなた
しりとりとか絶対すぐ飽きたってオンニが言い出しますからね笑
ユジン
ユジン
言わない!絶対言わないから!
あなた
どっちにしろクラオンニに貸してたゲーム機返してもらわないとなんですよ
ユジン
ユジン
つまんないの….......ミンジュオンニも行ってきたらどうです?
ミンジュ
ミンジュ
な、なんで?!
ユジン
ユジン
顔に行きたいって書いてありますもん
あなた
そうなんですか?
ミンジュ
ミンジュ
いや、別に、そんなことは…
あなた
めちゃくちゃ目泳いでますけど笑
ユジン
ユジン
ミンジュオンニは変なとこで遠慮すること多いですよね
ミンジュ
ミンジュ
そんなつもりはないけど…
あなた
行けばいいんじゃないですか?ユジンオンニも。ウォニョンが待ってますよ
ユジン
ユジン
ん〜…じゃあ食べ終わったらミンジュオンニと一緒に行こうかな
あなた
待ってますね〜





まだフォークを持ったままの二人に挨拶をして、寮から出る。




目の前の扉からはまだ朝だというのにとてもうるさい笑い声となんかの言い合いの声が聞こえてくる。




まだドアも開いてないのになぁ…やば、行きたくなくなってきた




でもそろそろ私も日本のゲームしたいしなぁ…




行くか




騒がしいその声に混じるのが気が引けたけど、




少し重いその扉のインターホンを押すとまるで待っていたかと思うほどに早く扉が開いた。



ユリ
ユリ
あ!あなた!!助けて!!
あなた
え、え?!なんですか!?
チェヨン
チェヨン
ユリ!洗い物昨日中って言ったでしょ!!
ユリ
ユリ
ごめんなさい許してくださいすみません!
あなた
…私を挟んで説教するのやめてくれません?笑
チェヨン
チェヨン
ごめんごめん笑 入る?クラオンニ今ゲームしてるけど
あなた
入ります笑 ちなみにこの後ろの人は差し出した方がいいですか?
チェヨン
チェヨン
置いてってくれると嬉しいかな笑
ユリ
ユリ
やだ。だめ。私あなたの後ろに張り付いてるから
あなた
そっちの方が大変だと思いますけどね笑
チェヨン
チェヨン
もう…明日もそのままだったら今度こそ許さないからね?
ユリ
ユリ
ごめんなさ〜い…
あなた
二歳差とは思えないな...笑
ユリ
ユリ
なんか言った?
あなた
いえ。なんでも。クラオンニのところ行ってきてもいいですか?
チェヨン
チェヨン
うん、飲み物いる?
あなた
そんなおもてなししてくれるんですか?最高ですね笑
チェヨン
チェヨン
元々クラオンニにも持ってくつもりだったから笑
あなた
それなら頂きますね




背中にユリオンニを背負ったままチェヨンオンニの隣を通って私達と大した変わりのない宿舎に乗り込む。




クラオンニがソファを独占しながら私が貸したゲーム機を楽しそうに使っている。




今、奇声上がったし多分死んだんだろな笑




ソファで楽しんでるクラオンニの隣に座り込むとその隣にユリオンニがゼロ距離で座ってきた。




ちょっと近くない?と言いたいところだけどなんか怒られて大変だったみたいだから軽く頭を撫でながらクラオンニの様子を眺める。




グダグダしてるクラオンニの横でオンニがひと段落つくまで待っているとジムに行ってる仁美オンニ以外の全員がいつの間にか集まっていて。




それぞれがソファに座ったり床に寝そべったりしてる。



あなた
咲良さん、そろそろそれ返してください
咲良
咲良
いや、ちょっと、もうちょっと待って
あなた
今どの辺まで行きました?
咲良
咲良
後ボス、ボスだけだからほんとにもうちょっと待って
あなた
おぉ…すごいですね、私でも行かなかったのに
咲良
咲良
私を誰だと思ってるんだい?笑………い!?ちょ、あー!!
あなた
…やられましたね笑
咲良
咲良
後ちょっとだったのに……
あなた
まだやってていいですよ笑 午後には返してもらいますけど
咲良
咲良
まじ!?あなたほんとに神!!ありがとう!!
あなた
いえいえ笑
ユリ
ユリ
じゃあ私があなたで遊ぶ
あなた
私で遊ぶってなんですか笑
ユリ
ユリ
分かんない…笑
あなた
お話でもしますか?メンバーに物申したいこととか?
ユリ
ユリ
物申したいこと…とにかく鈍感だよねあなたは
あなた
あ〜…よく言われます笑
ユリ
ユリ
...自覚ないのも鈍感だからね?
あなた
自覚...持てって言われてもどこが鈍感なのか分かんないです笑





いろいろ話して行くうちに、私のメンバー内での印象がわかった。




必ずどの場面でも出てくる単語。鈍感。鈍感?




私ってそんな鈍感か?鈍感鈍感言われすぎてもう鈍感の意味がわからなくなってきた笑




練習生の頃は先生とか友達によく周り見れてるねって褒められたんだけど...




悪い方に成長しちゃったかなぁ笑




何を言われるのやら、急に真剣な顔をして口を開いたユリオンニから聞かれた。



ユリ
ユリ
あなたって好きな人いるの?
あなた
…え、最近人の好きな人を聞くのが流行なんですか?
ユリ
ユリ
どういうことそれ笑
あなた
いや、昨日もユジンオンニに聞かれたんですよね
あなた
今は特にいませんよ。っていうか好きってなんだか分かんなくなってきてます
咲良
咲良
なんだって?
奈子
奈子
それは危ない。年頃の女子として危ない。
あなた
聞いてたんですか笑
咲良
咲良
好きが分からないはとても重症だ。
あなた
なんですかその渋い声は笑
ユリ
ユリ
好きな人いたことないの?
あなた
好きだったかもって人はいますけど、本当に好きだったのかなぁって
ウォニョン
ウォニョン
あるよねそう言うことわかるよ。なんか気になるけど好きではないみたいな
あなた
それ、まさにそれなんだよね
ユリ
ユリ
え、なんか複雑…?
あなた
特に複雑なことはないですけど笑 でも今は仕事に集中すると思います
ユリ
ユリ
ふ〜ん…私は?いると思う?
あなた
ユリオンニが好きっていうよりはユリオンニのことを好きな人はいそうですよね
あなた
可愛いですし。小さいから守りたくなるみたいな?
ユリ
ユリ
バカにしてるよね絶対
あなた
してませんよ?笑 可愛いなぁって思ってますもん
ユリ
ユリ
...ほんとに?
あなた
こんなことで嘘ついてどうするんですか笑
ユリ
ユリ
...そっかぁ...笑
あなた
え、なんか...え?怖...いですよ?
チェヨン
チェヨン
あ〜あ…あなたは本当に鈍感だなぁ…
あなた
はい?藪から棒になんですか
咲良
咲良
いやぁ…まだまだだな若者よ
あなた
急にババア臭いのやめてくれません?
咲良
咲良
まだババアじゃないし〜...あ、待っ!やばいそれはやばい!!
あなた
自業自得ですね笑
咲良
咲良
あ、そういうこと言う?このゲーム機いつになったら帰ってくるかなぁ?
あなた
そういうことします?もう二度とゲーム貸しませんよ?
咲良
咲良
あ、すみませんすみません笑
ユリ
ユリ
この前言ってたの、どうする?
あなた
この前?ですか?
ユリ
ユリ
あなたが私の裸見た時のやつ
あなた
あ〜………そういうの普通に言うのやめません!?
ユリ
ユリ
いいじゃん、クラオンニだって知ってるんだからさ
奈子
奈子
なにそれ!そんな面白そうなことをなんでもっと早く言わなかったの!!
あなた
なんで言わなきゃならないんですか笑
ユリ
ユリ
で?いつにするの?
あなた
じゃあ…あ、日本デビューショーケースの後とかどうですか?
ユリ
ユリ
日本の街を出かけるってこと?
あなた
そうです。私も久しぶりですし、ユリオンニは初めてですし。どうですか?
ユリ
ユリ
…いいね、あなたにしてはいい提案するじゃん
あなた
うわ、なんか偉そうですね笑
咲良
咲良
照れてるんでしょ、あなたとの初デートが日本なんて
ユリ
ユリ
デート?!
ウォニョン
ウォニョン
ユリオンニは意外と可愛いんですよね〜
ユリ
ユリ
う…うるさい!デートじゃないし!
あなた
ユリオンニって意外といじりがいありますよね笑
咲良
咲良
もしかしたらあなたよりも乙女かもね〜
ユリ
ユリ
それは当たり前じゃないですかこんなのと比べないでくださいよ
あなた
こんなの...急に酷いこと言うのやめません?笑
ユリ
ユリ
ごめんね?頭撫でてあげるから許して?
あなた
別に撫でなくても許しますけど…笑




結局ここに来てからずっといじられたままの私と




それをみてニヤニヤしてるウォニョンとその他オンニ達。




最初から最後まで私は鈍感だのなんだの言われて気付いたら午後。




バカにされてる気分ではないけど多分何か大事なものが欠けた気がするなぁ笑





























プリ小説オーディオドラマ