第50話

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2020/10/17 03:21
貴方
貴方
そんなことが……
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
だから俺はお前しか信用してない。
ヤクザになって俺はなんでもできる。
だから何か言ってくれ。
貴方
貴方
……あたしは周りの人たちに手を出さないならそれでいい。
だから…もう…
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
……お前が悲しむ顔を見たくないからな。
わかった…
だからそばにいてくれ。
貴方
貴方
…うん。
そういって兄は部屋から出た。
このままあたしは左馬刻さんたちに会わないかもしれない。




それは嫌だ。




でも今のあたしはなにも言えない。





あたしの兄のマイクは…




複数のマイクをもっている





だから左馬刻さんにトラウマを思い出させる違法マイクもあれば




人を操るマイクもある。





あの人はたくさんのマイクを持って攻撃する。




だから勝ち目はないのか。
貴方
貴方
…左馬刻さん……
左馬刻さんの名前を口にしたとき







ドンッ‼︎‼︎






なにやら外が騒がしくなっていた。





何かあったのかな……
あたしは外に出た。
部下
な、なんだ!?
部下
誰かがここの家に侵入したらしい!!
侵入??



誰が??
外が騒がしいしなにもわからなかった。
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
あなた。
後ろを振り向くと、兄がいた。
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
あなたは俺のところにおいで。
……いや、本当は行きたくない…




しかし




体が勝手に動いてしまう。




これはもうヒプノシスマイク の効果。
あたしは兄と一緒に歩いていた。



すると……
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
おい、お前の探していたやつは…
俺の妹か??
目の前にいたのは……























左馬刻
左馬刻
…!?
あなた‼︎‼︎
左馬刻さんがいた。





なんでここにいるの…??





違法マイクの効果が取れたの?





本当は左馬刻さんの元に行きたいけど





体が動かない。





話せない。
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
あなたは俺の元に来るって言ったからな。
だからもう…お前の元には帰らないぞ。
左馬刻
左馬刻
!?
どういうことだよ、あなた…‼︎‼︎
ううん、違うの。




本当は助けて欲しい。



でも、その言葉が出せない。




左馬刻
左馬刻
なんとか言えよ…‼︎‼︎
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
あぁ、悪いな。あなたは今疲れているんだ。
休ませてくれ。
左馬刻
左馬刻
テメェ…‼︎‼︎
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
あなた、あいつに何か言いたいことはあるか??
貴方
貴方
………
左馬刻
左馬刻
あなた……
お前…本当にそれでいいのかよ…‼︎‼︎
貴方
貴方
……
左馬刻
左馬刻
お前は本当に無理をするやつだから…俺はわかっていた。
けどよ…なんでそこまで…‼︎‼︎
あぁ、左馬刻さん……





すごくあたしは左馬刻さんに助けを求めたい。





それを口に出せない。




どうしよう…



怖いよ…

左馬刻
左馬刻
俺は失いたくねぇ…。お前を守るって決めたからよ。
だから……戻ってこい。
爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
無理だな。
あなたは俺といるって約束したからな。
あなた、力を見せてやれ。
あたしの体は左馬刻さんの方はゆっくり歩く。




そしてマイクを持っていた。
左馬刻
左馬刻
あなた‼︎‼︎
お前はそんなにバカなやつか‼︎‼︎
お前だったら…分かるだろ‼︎‼︎
本当の気持ちが…‼︎‼︎
本当の気持ち……





あたしの…





本当の気持ち……





左馬刻
左馬刻
あなた…‼︎‼︎
俺はお前を傷つけたくねぇ…‼︎‼︎
だから…‼︎‼︎
あたしはゆっくり左馬刻さんの元へ近づく。




あたしの気持ちは……
そしてあたしと左馬刻さんは手を伸ばせる距離になった。




爽秀(そうしゅう)
爽秀(そうしゅう)
さあ、あなた‼︎‼︎
マイクを起動しろ‼︎‼︎
あたしの気持ち……


























『左馬刻さんを攻撃したくない。 左馬刻さんのそばに居たい。
 大切な人と一緒にいたい。あたしを守ってくれる大好きな恋人に…
 だから……お願い……』













































貴方
貴方
左馬刻さん……
助けて………
あたし、左馬刻さんと一緒にいたい……
あたしは涙を流して左馬刻さんに言った。





これが本当の気持ち…






本当は左馬刻さんとずっと一緒にいたい。




幸せになりたい。




笑っていたい。





あたしの心はそう思っていた。
そしてあたしが言った瞬間





グイッ







ギュッ





腕を引っ張られ





左馬刻さんはあたしを抱き締めた。

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