次の日
え、今何されてるかって??
起きたくなかったのに、抱えられました。
ガチャ
銃兎さんと早苗が部屋に来た。
そういって二人は部屋を出た。
、
今、獄さんに話を聞いてもらってる。
獄さんは去って行った。
あぁ、家族みんなで過ごしたことないから…
よくわかんないや。
何が正しくて何がいいのか。
あたしの家族は五人だって事は分かったけど
その5人が集まるのか…
家族とは一体…?
不思議な感じだった。
昔から羨ましかった。
家族みんなで食べに行ったり、旅行行ったり、喧嘩したり、慰めてくれたり…
そんな事今まで無かったから…
あたしは歩きながら考えていた。
もし、父さんも母さんも普通の人間だったら、仲良く過ごせたのかもしれない。
でも、ここの世界はもう普通じゃないや。
もう分かってた。
父も母もこれはあたしたちのためだったってことを教えてくれた。
だから恨んでてもしょうがないよ。
今を生きていくしかない。
歩いてる目の前に左馬刻さんの姿が。
左馬刻さんはあたしの手を引っ張り、歩いて行った。
そっか…あたし、左馬刻さんと出会ってから
なんか明るくなった気がしたんだ。
何も知らない人たちと暮らして、ご飯も作って、話もして…
そうしたら左馬刻さんと恋人になって…
恋もしてたんだ。
なにもわからなかったあたしを受け入れてくれたのは
周りにいる仲間と、左馬刻さんたち。
あたしは嬉しかったんだ。
ギュッ
あたしは後ろから左馬刻さんに抱きついた。
左馬刻さんに出会えて色んなことを知った。
だからあたしは……
今が幸せ。
相手はヤクザだけど…
これだけ愛してくれる人はいない。
あたしは、幸せだよ。
あたしは涙を流していた。
左馬刻さんは腕を引っ張り、あたしたちの部屋に入った。
そして
あたしを抱きしめた。
チュッ
あたしは左馬刻さんにキスをした。
今度は左馬刻さんからキスをした。
甘くて濃厚なキス。
あぁ…
愛されるって幸せ。
もう左馬刻さんと離れたくない…
そんなことを考えながら…
そう言ってあたしたちは朝まで愛し合った。
愛し合ってる二人には、景色が綺麗に見えた。
この二人の夜は誰にも邪魔されない。
二人だけの大切な夜。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。