銃兎さんは仕事に出かけていった。
あたしは今日休みのため、
ゆっくりすることにした。
とはいっても落ち着かない…
家は誰もいないし……
あたしが小学生の頃、親戚の人とデパートに出かけて人が多くて迷子になったんだけど…
最後には見たかったんだけど…
変だな…
あたしは目を瞑って思い出すことにした。
8年前ーー
あたしはおじさんとおばさんと離れ離れになってしまった。
人が多くて背が低くて何にも見えない状態。
あたしは周りを見渡して、叔父と叔母を探していた。
あたしは涙を流していた。
すると
知らないお兄さんが声をかけてきた。
その人は飴をくれた。
そういってその人はあたしの手を取り、人混みを避けながら通っていった。
その人はあたしよりも背がものすごく高く、栗色の髪の毛にちょっと怖い制服。
でも…なんだか落ち着ける感じだった。
、
お兄さんはそのあと、何処かへさっていった。
あたしはその後、叔父と叔母に会ったが
避難するよう指示され、デパートの外に出た。
外に出ると火が出ていた。
あたしは周りを見渡して、お兄さんを探したが、見つからなかった。
、
あれ、あたし…寝てた…??
時計を見ると、午後2時くらいになっていた。
、
夜
あたしは久しぶりに外を見回ってた。
ちゃんと左馬刻さんには許可もらったし、時間通りに帰ってこなかったら探してとはいってある。
風も通って、少し肌寒い。
今日見てた夢は…あれはきっと過去なんだ…
あのお兄さん…なんか懐かしい感じがするのはなんでだろ…
あの人は誰なのか…
不思議だった。
あたしは自宅に帰ることにした。
、
後ろを振り返ると一人の男性が立っていた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。