(74話)
あなたside
in翌日
今日は休日。特にする事も無くボーっとしているとLINEの着信がなった。
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〈 死柄木弔
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久し振りに連合の皆と会える…
そう考えたら嬉しくて、跳ね上がる心を抑えつつ準備をした。
久し振りに皆と会う服装は、いつもより明るい色だった気がする。
inアジト
明るい声をあげて再会を喜ぶ。
トガちゃんは私に勢い良く抱き着く。
軽く笑いながら返す。
連合の皆と会うと、いつの間にか出来ていた心のもやもやが無くなった気がした。
やっぱり居心地が良い。
一瞬、何故か荼毘さんが反応した。
だけど気の所為だよね?
なるほどね。
皆大事な事忘れてない?
もしもバレたら…
その時は、私だけじゃ無くて皆も危ない。
皆を傷付けたくない…!
でも、ヒーロー側として参加するなら…
攻撃もしなきゃなのかな?
え?もしかして…気遣ってくれた?
いやいや。普通にそっちの方が皆も安全だからだ。
皆を攻撃しないとなのかな…
それって、凄く辛いな……
でも、
自分の気持ちだけで動くな。
皆の安全を優先しろ!
そう、自分に言い聞かせる。
もう殆ど完成してる…
私に出来るのは、何だろう。
せめてもの足掻き。
それなら、攻撃しなくても済むかもだから。
こんな時でも私の事を心配してくれるなんて…
優しすぎるよ。
すぅ。と、たくさん息を吸った。
どういう事か、詳しく説明をする。
弔くんが思い付いた様に顔を上げた。
荼毘さんは複雑そうに顔を歪める。
精一杯の感謝を言葉に乗せて伝える。
そして迎えた襲撃当日。
カリキュラムを盗んだ時の混乱騒ぎで緑谷くんは、
「飯田くんの方が委員長に相応しいんじゃないかな?」
と言い出し、委員長は結局飯田くんになっていた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。