第36話

完璧主義者
288
2020/12/22 08:33
何これ…
(86話)
ベタベタして気持ち悪い。
物間寧人
凡戸!
仕掛けて来たな
ボンド…?
切島鋭児郎
固まった!
すげぇ!
動けねぇ!
芦戸三奈
ちょい待ち!
私の個性で
溶かすから!
瀬呂範太
早く!
0Pだぞ
早く!!
皆、急いでいる。
だって、0Pのまま終わるのは私を含めた皆、悔しいから。
物間寧人
あ 怒らないでね
煽ったのは君だろ?
ホラ…
宣誓で
何て言ってたっけ…
恥ずかしいやつ…えー…
君も充分煽って来てるよね…
心の中で、もう何度苦笑を繰り返した事か。
物間寧人
まあいいや
おつかれ!



恐らく、騎馬を構成している4人。
三奈、切島くん、瀬呂くん、私は、全員が気付いただろう。
上から漂う、唯ならぬ殺気に。
爆豪勝己
1位だ…
ただの1位じゃねぇ
俺がとるのは
完膚無きまでの
1位だ…!!
爆豪くんの意志の強さには、いつもいつも驚かされる。
今日だって、唯の“1位”を狙う訳では無く、“完膚無きまでの1位”に執着している様にも見えた。
ある種病的なその執着は、どこか懐かしく感じる。
その感情が。
“懐かしい”という感情が、嫌いだ。
会場には、プレゼント・マイク先生の実況が響いている。
轟くんのチームが、1000万ポイントのハチマキを捕ったらしい。
この実況を聞いた爆豪くんがとる行動は__
爆豪勝己
待てぇぇぇ!!
待てって!!
煽り続ける物間くん達を必死で追い回すだろう。
物間寧人
執拗いなぁ。
その粘着質は
ヒーロー以前に人間として…っ!
切島鋭児郎
勝手すなぁぁ爆豪ーーー!!!
物間くんが油断した所を爆豪くんが再び“んで”距離を詰める。
物間寧人
円場!!防壁ガード!!
“円場”。と、そう呼ばれた男の子は威勢よく答える。
そして息を吐き…
ガン.
鈍い音をたてて、爆豪くんは空中で何かにつっかえた。
円場くんは、
「見えない壁だ!ざまーみろ。」
と、得意げだ。
それでも爆豪くんは






























捕るのを諦めなかった。
物間くんの騎馬の後ろに回り、
バリッ.
と、マジックテープ特有の音をたて、
ハチマキを2本奪取した。
プレゼント・マイク
爆豪チーム2本奪取で3位に!!
この終盤で順位が変わりゆく!!
若気の至りだぁ!!
会場には、プレゼント・マイク先生の実況が響いている。
この時点でもう、通過は確実なのだが__
爆豪勝己
まだだ!!!
“完膚無きまでの1位”になる為に、まだ点を集めるらしい。
爆豪勝己
俺らのポイントも取り返して
1000万へ行く!!
三奈は驚いている。
切島くんや瀬呂くんは呆れている。
けれど、それでも。
爆豪くんの意見の通りに皆動くようだ。
爆豪勝己
しょうゆ顔!テープ!!
瀬呂範太
瀬呂なっと!!
相変わらず、名前は呼ばないけど。
爆豪勝己
黒目!進行方向に弱め溶解液!
芦戸三奈
あ・し・ど・み・な!
一気に間合いを詰め…





































再びハチマキを捕った。





会場はワッと盛り上がる。
“完璧主義者”。
まさにその通りだ。
残り時間、20秒。
爆豪くんが向かうのは
爆豪勝己
次!!デクと轟んとこだ!!
二人は接戦を繰り広げている。
周りには、轟くんの物であろう氷。
それを爆豪くんは、またもやジャンプで飛び越えて。

















































けれど、爆豪くんが伸ばした手がハチマキに触れる事は無かった。
悔しがっている。
アナウンスは、心操くんも通過したことを告げていた。


こうして、通過チームが出揃って…
プレゼント・マイク
一時間程昼休憩挟んでから
午後の部だぜ!
一時間の、休憩時間。
私は女子達と、
敗退した者、最終種目へ進む者、全てを忘れて楽しい時を過ごした。




















𓂃◌𓈒𓐍次回予告
・昼休憩の話only
・微切芦含みます
・地雷の方はお気を付けを💁
・爆豪くんor切島くん side
※尚、この予告は大幅に変更される可能性が御座います。

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