(85話)
沈黙が流れる。
彼は短く、一言「そうか。」と。
それだけ返して去って行った。
チーム分け及び作戦会議の時間が終わった。
つまり…
試合、スタート。
BOOOOM.
皆で緑谷くんのチームを追い掛けていた。
その時、
フワッと。
突然、微かに感じていた肩への重みが無くなった。
見上げると、宙を舞う爆豪くんと、驚いた表情の緑谷くんが。
BOOM
空中で繰り広げられる熱戦を、静かに見守っていた。
ダークシャドウに手間取っている様だ。
落ちそう…
拙いっ!
でも、そんな心配は要らなかったみたいで。
瀬呂くんのテープが、爆豪くんの体をしっかりと捉えた。
騎馬から離れて良いのか?
という声もあがったが、ミッドナイト先生曰く、「テクニカルなのでオッケー!!地面に足ついてたらダメだったけど!」らしい。
事態に気付いたのは保持点確認の時。
私たちのチームの保持点が0Pになっている。
どうして…?
他のクラスだろうか。
見た事が無いであろう、生気を感じない目の男の子が高飛車に笑っている。
!?
なるほど。
この人はそこまで頭に入れていたのか。
私はそんな事、考えている余裕が無かった。
もっと強くなんないと。
私が死ぬ時、誰も巻き込まない為に。
そればかりに気を取られっぱなしだったんだ…
それにしても、この人。
凄い煽ってくるな…
あ…
そろそろやばそう。
御愁傷様です。
あの人、“物間”って言うんだ…
身に覚えがあるのは、私にもそのつもりがあるからだ。
私は…
連合の誰かが傷付けられたら、きっとそいつを殺す。
そんな事を考えている余裕も無く、騎馬戦は更に激しさを増す事となる。
爆豪くんは怒りで震えている。
BOOOM!
ピト.
物間くんが爆豪くんに触れた。
ハチマキには触れずに、何故か物間くんに。
BOOM.
爆発音は、物間くんのチームから。
もしかして…
BOOM.
今度は爆豪くんの爆発を、切島くんの硬化に似た個性で受け止めた。
物間くんの個性って、一体…
爆豪くんは気付いた様だ。
この人はつくづく煽ってくるな…
キレた爆豪くんは本当に怖くて、正に鬼だ。
それを解ってて煽っているのか、
はたまた解らずにやっているのか。
前者なら、かなりの捻くれ者。
後者なら、かなりのバカ。
といった所だろうか。
GLOOPP.
何これ…
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大変長らくお待たせ致しました🙇♀️
(腐っても)作者の 叶実/かなみ です📖🌿
最近、短くしようとしても
キリのいい所が解らず
結局長くなってしまいます💦
すいません
あと、作者は時々更新出来ない場合が御座います😖
その時は名前の後ろに
叶実/かなみ ○○の為更新停止
みたいな感じで書いておきますので、
生暖かい目で見守ってやってください🙄🤭😌
これからも、
こんな作者の作品を読んでくださると嬉しいです📖🌿
ではまた!
なるはやで出します🏃
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!