第30話

緊張
354
2020/10/11 01:00
in体育祭本番
(80話)
愈々いよいよ今日、体育祭本番だ。
私なりに、努力はしたつもりだ。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
スゥーハァー
深呼吸を何度か繰り返していると、頬に何か冷たい感触を感じて。
振り返ると爆豪くんが
爆豪勝己
緊張してやがんのか?モブの癖に
ニヤリと笑っていた。
冷たい炭酸飲料を2本、手に持って。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
ビックリした…
何?何か用?
爆豪勝己
ん。
爆豪くんは炭酸飲料を差し出してくる。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
ん?
訳が解らず聞き返すと
爆豪勝己
やる。
「やる。」
って?くれるって事?
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
良いの?
爆豪勝己
おう。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
ありがとう!
精一杯の笑顔を向け、礼を伝える。
心做しか、爆豪くんの頬が濃い赤に染まった気がした。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
大丈夫?
爆豪勝己
おあ?
珍しく、気の抜けた様な返事に戸惑いそうになりながらも続く言葉を繋ぐ。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
顔赤いよ。
上鳴電気
かっちゃ〜ん!
な〜に照れてんのぉ?
上鳴くんがフラフラと爆豪くんに近付いて行く。
堀酸(なまえ)
堀酸あなた
終わったな。
あんまり煽り過ぎると爆豪くんは盛大な爆発起こす。

少し離れた所から見守る事僅か3秒。

BOOOOOOOOOOOOOM

上鳴電気
ヴ、ウェ~~イ
耳郎響香
ちょっ、上鳴…
耳郎ちゃん、上鳴くんの顔面にツボって呼吸困難になりかけてるよ…
賑やかで楽しくもあった。
けれど其の空気は、一瞬にして崩れた。

轟くんが緑谷くんに宣戦布告をした。

切島くんが止めても轟くんは張り合おうと辞めない。
それどころか緑谷くん迄いつになく強気な気がする。
ピリピリとした空気の中開会式が始まり、プレゼント・マイクのアナウンスと共に私達は会場へと爪先を向けた。

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