あなたside
あー、もうだるすぎ…
とりま保健室行って寝るか、
ガラガラガラッ
ベッドに行こうとした瞬間、
私の目の前に立たれてしまった。
これじゃあベッド行けないし…
この人は保健室の先生の堀夏喜くん、
お兄ちゃんの友達だからよく話したりする。
そう言うと、はぁ…と呆れたようにため息をついてからこう言った。
夏喜くんはそう言いながら私をイスに座らせた。
そして隣のイスに座ってこっちを見ながら言った。
まあ、夏喜くんなら…いっか!
夏喜くんはびっくりしたぁ…と言って肩を大きく上下に揺らしながら呼吸している。
夏喜くん意外とビビりで面白い笑
夏喜くんは一瞬目を見開いた。
なんか怪しいんだけど笑
でも確かに夏喜くんが言うならそーかも…?
遠くにいる訳じゃないし、絶対会えるよね!
うん、そう思っておこう。
すると、突然保健室の扉が勢いよく開いた。
ガラガラガラッ ドンッ
そう言って夏喜くんの顔を見た。
いや、嘘つくの下手か!笑
颯太は私の所に近づいてきた。
そう言うと、颯太は私の腕を掴んでそのまま扉の方に向かって行った。
廊下に出た後、私の腕を掴んでいた手を離した。
と思えば、すぐに私の手を握った。
私は手を離そうとした、
すると、颯太はもっと強く手を握った。
颯太は私を見つめた。
なんか、いつもと違う…
キーンコーンカーンコーン
その瞬間、颯太は手を離した。
あ、いつもの颯太だ。
放課後、ふたりと出かけることになった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。