第6話

6話
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2020/03/04 12:56
あなたside
あー、もうだるすぎ…
とりま保健室行って寝るか、
ガラガラガラッ
あれ、あなたどーしたの
あなた

しんどいので寝かしてくださーい

ベッドに行こうとした瞬間、
ちょっと、
私の目の前に立たれてしまった。
これじゃあベッド行けないし…
あなた

ちょ、夏喜くん、邪魔だって

夏喜
サボりの人はダメだよ。
この人は保健室の先生の堀夏喜くん、
お兄ちゃんの友達だからよく話したりする。
夏喜
あと、夏喜くん、じゃなくて学校では先生だって。
あなた

もー、どっちでもいいじゃん!笑

そう言うと、はぁ…と呆れたようにため息をついてからこう言った。
夏喜
で、なんでここに来たの?
あなた

し、しんどいから…

夏喜
はいはい、嘘はいいから。
夏喜くんはそう言いながら私をイスに座らせた。
そして隣のイスに座ってこっちを見ながら言った。
夏喜
なんかあったなら話聞くけど?
あなた

えー

まあ、夏喜くんなら…いっか!
あなた

あのね、雨の日に会った男の人がいたの

夏喜
うん
あなた

その人と仲良くなって、もう1回会えたんだけど…

夏喜
うん
あなた

LINE交換するの忘れたのぉぉぉ!!!

夏喜
うおっ!急に大きい声出すなよ!
夏喜くんはびっくりしたぁ…と言って肩を大きく上下に揺らしながら呼吸している。
あなた

夏喜くん話聞いてた?

夏喜
聞いてたけど…あなたが急に大きい声出すから…心臓止まるかと思った。
夏喜くん意外とビビりで面白い笑
夏喜
ていうか、そんなことでテンション低かったの?
あなた

そんなことって、私にとっては結構大事な事だよ!

夏喜
もっとやばい事で悩んでんのかと思ってた…
あなた

いや、やばい事でしょ!だってもう会えないかもしれないんだよ!?

夏喜
うーん、その子の名前は?
あなた

えっと、八木勇征くん…

夏喜
えっ、、
夏喜くんは一瞬目を見開いた。
あなた

え、どうしたの??

夏喜
あ、いや、なんでもない。
なんか怪しいんだけど笑
夏喜
まあ、その人ならいつか会えるんじゃない?
あなた

そーかなぁ、?

でも確かに夏喜くんが言うならそーかも…?
遠くにいる訳じゃないし、絶対会えるよね!
うん、そう思っておこう。
夏喜
その人の事、誰か他の人に言ったの?
あなた

お兄ちゃんには言ったけど名前は言ってないよ?

夏喜
そっか、颯太にはまだ言ってないの?
あなた

うーん、まだ言ってない笑

すると、突然保健室の扉が勢いよく開いた。
ガラガラガラッ   ドンッ
颯太
俺に言ってないことってなんなん?
夏喜
おー、颯太。
あなた

いや、色々あって…ねっ!

そう言って夏喜くんの顔を見た。
夏喜
え、あ、うう、うん。
いや、嘘つくの下手か!笑
颯太
ま、いいや
颯太は私の所に近づいてきた。
颯太
ほら、早く教室戻ろ。
あなた

えー、めんどくさい…

そう言うと、颯太は私の腕を掴んでそのまま扉の方に向かって行った。
颯太
じゃ、授業戻るんで、失礼しましたー
夏喜
はーい
廊下に出た後、私の腕を掴んでいた手を離した。
と思えば、すぐに私の手を握った。
あなた

え、あの、颯太…?

私は手を離そうとした、
颯太
なんで離そうとするん、
あなた

いや、だって急に繋ぐから…

すると、颯太はもっと強く手を握った。
颯太
昔はよくこうやって繋いでたやん
あなた

でもそれは昔の話でしょ…?

颯太
俺は今も昔もなんも変わってない
颯太は私を見つめた。
なんか、いつもと違う…
あなた

颯太、急にどうしt…

キーンコーンカーンコーン
颯太
あ、チャイムなった
その瞬間、颯太は手を離した。
慧人
あ、あなた〜!大丈夫??
あなた

う、うん!全然大丈夫!!

慧人
良かったぁ!ねぇ、今日どっか行かない?
颯太
お、久しぶりに行く?あなたは?
あ、いつもの颯太だ。
あなた

うん、行く行く!

放課後、ふたりと出かけることになった。

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