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第1話

プロローグ
68
2019/06/11 13:49
今日は華々しい高校の入学式!
と意気込んでいたのは二年前のお話し

「なーがぁーい!」
隣で嘆いているのが私の親友、咲だ
人懐っこくて、可愛らしい容姿をしているため男子からの人気が高い

裏が黒いのを除けば可愛いのになぁ

「そう?いい加減慣れなよ~」

「もう通って三年目だよ」

私は通い慣れた坂をベダルに力をいれながら登る

「ちょっ!千里速すぎ!」

「咲が遅いんだよ、てか遅刻するよ?」
 
「えー!時間無さすぎ!」

「咲…ごめん!」

後ろから待ってー!という声が聞こえた気がしたが気のせいだろう
私はさっきの三倍もの勢いで自転車をとばした

門をくぐり自転車を置き
教室で今日の準備をしておく
準備も終わり机に突っ伏す少し前に
勢いよくドアを開ける音がした

「千里さん~、ちょっとお話ししようか」

そこには通学中においてきた咲の姿が
明らかに怒ってる
まあ、通常運転か
今日で一体何回目だろう

「あー、ハイハイ」

「別に良いけどもう時間ヤバいよ?」

咲は焦ったように時計を確認したら 
急いで教室に帰っていった

相変わらず忙しいなw
そうして学校のチャイムがなり
聞き慣れた号令にしたいがい
普段通り授業を受ける

ごくごく普通な学校生活

「千里ーー!」

ようやく下校時刻までまわったようで
いつものように咲が迎えにきた

「はいはい、叫ばなくても聞こえるから」 
 
「行くよー?」

「もう、千里ったら冷たいな」

私は自転車をひき、咲と共に談笑しながら帰路につく

「じゃーねー!」

「また明日―」

いつもの会話を終え、私は自転車にまたがり
家へ急ぐ、特に理由はないが…

信号が青になったことを確認して
ペダルに力を入れる
信号は青のはず
なのに

止まらずに向かってくる鉄の塊

キィーーーーーーー!!

私はこんな音を聞いた途端
意識を失った

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