第46話

story44
1,301
2020/12/19 06:48







その日の夜




橘 若葉
橘 若葉
あなたちゃんッッッ!ねぇ店の前にいるあの男の子誰ッッッ!?
橘 若葉
橘 若葉
彼氏?あなたちゃんの彼氏!?
天瀬あなた
いや、違いますよwww
天瀬あなた
私の親友の1人で、いつもの教師の弟です
橘 若葉
橘 若葉
いつもの教師って…あ、あなたの担任のイケメン教師!
天瀬あなた
イケメンってのは否定したいんすけど、顔は無駄にいいからやっぱおはぎ教師ですね(^^)
橘 若葉
橘 若葉
あなたちゃん……何言ってるの……←哀れみの目
天瀬あなた
ぴえん(((
天瀬あなた
私そろそろ時間なんで、片付けしたらあがりまーす
店長
店長
はいはーい、今日もお疲れ様
橘 若葉
橘 若葉
またあのイケメン教師連れてきてね!
天瀬あなた
連れてきてるわけじゃないんすけどね……
















________________________________








天瀬あなた
玄弥!ごめん待たせた!!
不死川玄弥
不死川玄弥
いや、あなたに待たされるのはもう慣れてるから←
不死川玄弥
不死川玄弥
多分、他のやつらも←←
天瀬あなた
またまたぁ、そんな冗談言っちゃって……
天瀬あなた
…………
天瀬あなた
誠に申し訳ありませぬ←←←
不死川玄弥
不死川玄弥
つってもあなたはまずアナログ時計克服しねぇとな
天瀬あなた
そういや玄弥もアナログ時計苦手……
不死川玄弥
不死川玄弥
あなたの家、こっちだったよな?行くぞ
天瀬あなた
話をそらすなぁぁ!


やっぱ楽しいわ。


あのおはぎ教師よりも、安心感っていうか。


リラックスして話せる。


気付くといつもよりスローペースで歩いていた。

天瀬あなた
でさ、その時おはぎが急に殴りかかってきて!
不死川玄弥
不死川玄弥
ハハッあなたいっつも殴られて……
不死川玄弥
不死川玄弥
…………!
天瀬あなた
玄弥?









急に話を止める玄弥。


足も止め、


あたりを睨むように見渡している。
















不死川玄弥
不死川玄弥
走れ
天瀬あなた
え?
不死川玄弥
不死川玄弥
走って逃げろあなた。
不死川玄弥
不死川玄弥
俺はザコだから、兄ちゃんみてぇにあなたを守れねぇ。だから逃げろ。何かあったら兄ちゃんに……
天瀬あなた
何言ってんの……

玄弥の真似をして


同じようにあたりを見渡していたが、


訳のわからない事を言いつつ


急に黙った彼の方に目を向ける。






そして、



私の視界に入ったのは。































意識を失い、倒れている友達の姿だった。




天瀬あなた
え………玄弥…?

彼の首には注射が刺さっている。


それには、


ドス黒い謎の液体が入っていて。

天瀬あなた
ッッッ玄弥!!

恐怖と怒りと不安と、


様々な感情が頭を支配する。


これを刺したのは誰?


今も近くにいる?


次は私が…?








怖い。


玄弥が死ぬ?


私も殺される?



怖い。怖い怖い。



怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い
天瀬あなた
いやッッッいやぁぁぁあ"ぁぁぁあ"あ"ぁッッッ!!






























.
童磨
童磨
まぁまぁ、そんなに叫ばなくても。一旦落ち着こ?
童磨
童磨
天瀬あなたチャン?
天瀬あなた
……!



突如、音も立てずに現れた例の詐欺師。


そいつの姿を目で捉えた途端、


恐怖で身体が固まる。


詐欺師の手には、


玄弥に刺さっているそれと同じもの。


確信犯だ。

天瀬あなた
な、なんで…げんや、を……ころ、した……
私の声を震わせるのは、


ただ純粋に恐怖なのか。


それとも、


親友を傷つけられた怒りなのか。
童磨
童磨
やだなァ、俺はもう腐っても人殺しはしない。
童磨
童磨
玄弥には、少しだけ眠ってもらうだけ。心配はいらないよ
天瀬あなた
眠って…?
童磨
童磨
そう。用があるのは、君、あなたちゃんだからね。
天瀬あなた
何の用か、知ったことか。
天瀬あなた
ただ馴れ馴れしく下の名前呼ぶんじゃねえ。
童磨
童磨
うーん、じゃあ天瀬ちゃん?でいっか!
童磨
童磨
にしてもこの睡眠薬・・・、凄い効き目だなぁ。

そう言いながらその詐欺師は、


手に持つ注射を反対の手で弾く。


今ならコイツの視界に私はいない。


ダッシュでコンビニへ戻って、


若葉さんや店長に……




そう思って走り出した瞬間。







詐欺師に腕を掴まれる。

童磨
童磨
もう、逃げないでよ〜
童磨
童磨
大人しくすれば、痛い目にはあわせないからさ!
天瀬あなた
腕を離せ



強い。力が、強い。


このままだと、


今度こそほんとに誘拐される。

童磨
童磨
だめだよ、離したら天瀬チャンにげるでしょ?
童磨
童磨
俺は君とお話がしたいだけなんだ。
天瀬あなた
なんの…!
童磨
童磨
俺の記憶が無い鬼狩りなんて、珍しいからね
天瀬あなた
おにがり?
童磨
童磨
あぁ。鬼狩り。君の前世・・だよ
天瀬あなた
ッッッこないだから何言ってんだ!私の前世?は?何で私が知らなくてお前が知ってんの!?お前何者なの!
童磨
童磨
ふふ、それは……
童磨
童磨
このまま俺についてくれば教えてあげるよ
天瀬あなた
ッッッ!

至近距離に顔を寄せてきた。


無意識に詐欺師を突き飛ばす。


その勢いで奴の腹に蹴りを入れようとする。


が、あっさりかわされて。


バランスを崩した私は地面に転がる。


天瀬あなた
ゔッッッ……

足と首に激痛が走る。


足は、転けた時に捻ったのか。


首は、それと同時に


この詐欺師から手刀を食らった。

童磨
童磨
ごめんねぇ、痛い目あわせるつもりはなかったんだけど。
童磨
童磨
先に手ぇ出したのは君だからね

薄れゆく意識の中、


詐欺師のニヤついた顔が視界に入る。


いよいよ意識を手放した後、


こちらへ向かってくる足音に


気付くわけがなかった____































































































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