第11話

兄松の覚悟
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2019/05/03 14:01

俺たちは必死にあなたたちを追いかけた。





だが

日頃の運動不足のせいか高校時代、バスケ部のエースだった俺でもあつしに追いつくことは出来なかった。




演劇部だったカラ松も足が早いことには定評があったのだが、体力がなく惨敗した。
チョロ松
チョロ松
おそ松兄さん…ハァ…ハァ…も、もう追いつけないよ…

チョロ松の体力が底を尽きたらしく、俺は走る足を止めた。


久しぶりに本気で走り、足がものすごく痛い。

カラ松もあのいつものクソグラサンを外して息を整えている。
おそ松
おそ松
つーかカラ松。お前よくそんなサングラス着けて走ってたよな。
カラ松
カラ松
サングラスは俺の一部だ。
おそ松
おそ松
あはは…‪w‪wこんな時にアバラおらせるなよ‪w‪w((バキバキッ!


おそ松とカラ松がわいわいしていると、チョロ松が真面目な顔で聞いてきた。
チョロ松
チョロ松
………こんなんでどうやってあなたを取り戻せばいいの?
おそ松
おそ松
……。


そんなこと聞かれても分かるわけがない。

俺だって苦悩しているのだ。

だけど、そんな無責任なことは言えないと俺は口をつぐんだ。


















カラ松
カラ松
…………なぁ

カラ松が話を切り出した。
おそ松
おそ松
何?
カラ松
カラ松
俺は弟松に助けを求めるべきではないかと思うんだ。

その手があったか!
俺はそう思った。

だけど
チョロ松
チョロ松
僕は…嫌だ。
チョロ松がそう言った。
2人
え?
おそ松
おそ松
どうして?

俺は理由を聞いた。

俺は驚いた。チョロ松が普段こんなふうに思っていたなんて知らなかった。
チョロ松
チョロ松
……弟松に頼ってるようではあなたに格好良いところ見せられないじゃん。
おそ松兄さんたちはあなたに良い所沢山見てもらってるかもだけど……僕は……僕は全然だし……。まだまだおそ松兄さんたちよりもあなたに好かれてもいないし…。こういう時だけでもカッコいい三男見せたいし…。



僕はあなたに認めてもらいたくて…。なんとか認めてもらいたくて……。あなたが僕を少しでも好いてくれるなら…僕はなんだってするよ。危険をおかしてでもあなたが僕を認めてくれるなら。


わがまま言ってごめん。でも今回は、僕達の手であなたを取り戻したい。
そうしてちょっとでもあなたに近づきたい。


僕からのお願い……。ほんとに、ほんとに…お願い…。
おそ松
おそ松
……。
カラ松
カラ松
……。
思わぬところで三男のあなた愛を聞いた長兄松はその熱い思いに最初は言葉が出なかった。






カラ松
カラ松
…そうか。お前も格好よくなったなぁ!チョロ松!
チョロ松
チョロ松
!……。うぅ……
おそ松
おそ松
泣いてる?泣いてんの?チョロ松!
チョロ松
チョロ松
っるさい…!おそ松兄さん…。うぅ…。
おそ松
おそ松
そっかそっかぁ!頑張ろうなぁ!あなたのために!

一応俺たちライバルだけど‪w
カラ松
カラ松
よし!それじゃああなたのところへ急ごう!




って……あ
おそ松
おそ松
ん?どったの?カラ松
カラ松
カラ松
あなたたちはどこへ行ったんだ?
兄松組
あ。
兄松組
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!


(NEXT)

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