第23話

波奈の彼
212
2021/09/19 21:33
「あ、波奈おはよ!」

「おはよ、波奈ちゃん」

「あ、おはよ~」

私と颯太が手を振ると波奈は笑顔で手を振り返してくれた。

「あれ、彼氏と一緒じゃないの?」

「あ、ビックリさせたかったから遅めに来てって言ったんだ。たぶんもうすぐ来るんじゃないかな」

「了解。ね、じゃあさ、ヒントちょうだい?」

私は波奈の肩をつつく。颯太も興味はあるようで、こっちを見ている。

「ヒント? うーん、おんなじクラスだよ?」

「いやわかんない……」

「まぁいいや。もうすぐ来ると思うから」

波奈はそう言って満足そうに笑った。最近、波奈の笑顔を見るたびに思う。なぜ、私の恋人は彼女ではなく私を選んだのだろう、と。

「波奈ちゃんは最初、何乗りたい?」

きょとんと目を丸くして颯太を見る。彼女は颯太のこういうところに慣れていないのだ。

「私?」

「波奈ちゃん。茜は何乗りたいか知ってるから」

「私はジェットコースターが良いかなぁ。ちなみに茜はなんなの?」

「茜はメリーゴーランドが良いんだよね?」

颯太は私をチラッと見た。波奈もこっちを見る。

「そう。颯太とよく遊園地来てるから把握してるんだよね」

「お待たせ、波奈、結城、藤岡さん」

「あ! 全然大丈夫だよ! 私が遅めに来てって言ったから!」

「……」

私のバッグを持ってくれていた颯太の手から、私のバッグが落ちた。

「ごめん、茜、あんまりビックリしたから人のなのにバッグ落としちゃった……」

「だ、大丈夫だよ……」

私たちの前に現れたのは、颯太の親友で同じサッカー部の前橋颯斗だった。私たちと同じクラス、というのも当てはまる。

「え、なにそんなにビックリした?」

波奈が笑いながらそう言った。私たちはぶんぶんと首を振る。

「それ、オレも思った。そんなにびっくりするものなんだって」

「そりゃあ、ね?」

颯太がそう言って私を見る。私は「ね?」と笑い返した。

「まぁいいや。行こっ!」

「そうだね、行こ!」

·*"*о.,.·*"*о.,·*"*о.,.·*"*о.,·*"*о.,.·*"*о.,·*"*о.,.·*"*о.,

最後までお読みいただき、ありがとうございます🎶

思ったより長くなりそうです笑
あまり進められてなくてごめんなさい🙇‍♀️💦