第11話

モヤモヤと改めて知る友達(小山目線)
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2018/06/28 13:20
小山慶一郎
小山慶一郎
…………ハァハ…
俺は教室を出た後…廊下を走って図書室に向かった…
廊下を走るのは良くないと思ったが…もうそんなのはどうでもよかった…
今はそんなことより色んなマイナスの感情だらけで気持ち悪かった…
シゲちゃんにホントのことがバレる[恐怖]
あなたちゃんに酷いことを言ってしまった[怒り]
喧嘩を解決出来なかった[悲しみ]
その感情が混ざってドロドロしていた
涙が止まらなかった…

元はと言えば俺が起こした失態からの喧嘩なのに……何も出来ない俺
小山慶一郎
小山慶一郎
…遊びに行ったりしなければ…………こんな事にならなかった…
大好きだゲームじゃないゲームをすれば…こうならなかったのかな……
俺は誰もいないこの図書室で
誰かに問いかけるように声を出した
机の上に乗ってる新しく仕入れた本
精神的な事や喧嘩の本がいっぱい乗ってあった…
小山慶一郎
小山慶一郎
……こんなん読んだって意味無いよね…
俺は本のページをパラパラとやって見る
ところどころに見えてくる喧嘩の解決策
小山慶一郎
小山慶一郎
…俺にとっては意味無いよね…
吸血鬼と人間の喧嘩の解決なんて載ってないもの…
誰か教えてよ……どうすれいばいいの…
俺は本を見るのも嫌になって…本を閉じて机に置いた
小山慶一郎
小山慶一郎
なんで吸血鬼の血の方が多いんだろ…
人間の血の方が多い状態で生まれたかった…
そう呟いた時…閉めたはずのドアがそっと開く音がし…そっと閉じる音がした…
正直そこまで気にもしなかったが……
小山慶一郎
小山慶一郎
…シゲちゃん気づいたら絶対に友達じゃなくなっちゃうよね……
怯えちゃうよね…
………
俺は目の前にしげちゃんがいるかのように呟いた……
でも俺は感情的になっていて……
小山慶一郎
小山慶一郎
俺気づかれたくないよ!
シゲちゃんとずっと友達でいたいよ!
人間と吸血鬼が友達なんて無理かもしれないけど…続けてたいよ!!
と声に出して叫んでしまった……
そして机に伏せた状態で泣いた…
……すると…伏せて泣いている俺の頭に暖かい温もりがあって…その温もりを感じてると声が降ってきた
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
小山……お前人間じゃなかったんだな…
バレたら俺が縁を切ると思って言えなかったんだ…
だったらごめん…言えないオーラがあったのかな?
だけど…俺はお前と縁を切るつもりなんかない…
俺はお前のような友達をもてて嬉しいよ!
……吸血鬼だから人間の俺と友達の状態でいれない?
だったら俺は言うよ!……友情とかに人間も吸血鬼も関係ない…たとえ人間じゃないとしてもこの関係を終える気は無い…小山は一生俺の友達だよ!
それは明らかシゲちゃんの声だった
俺はその言葉に感動して…頭を撫でてくれてるシゲちゃんに抱きついて子供のように泣いた
小山慶一郎
小山慶一郎
シゲちゃん……ありがとう…ほんとありがとう……
加藤シゲアキ
加藤シゲアキ
たくしょうがねぇな〜
念の為図書室の鍵は閉めといたから泣くだけ泣いて笑顔であなたさんと仲直りするために話し合いするぞ
小山慶一郎
小山慶一郎
…うん!

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