第78話

78
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2020/02/19 11:40
僕はすぐにユナから体を離し、あなたを追いかけようとした。






ユナ
ユナ
いいこと教えてあげるよ、スニョン。
ホシ
ホシ
っ....なんだよ!
ユナ
ユナ
あの子が飲んだペットボトル飲料の中にはお薬を入れたの。
ホシ
ホシ
は!?
ユナ
ユナ
心臓がくるしーーーーくなる薬。
本当はジワジワ効いてきて、ホテルで....と思って入れた薬だったんだけど....
ユナ
ユナ
走ったことによってきっと血流が良くなって.....すぐに倒れちゃうかも....ね?
ホシ
ホシ
っ!?
ユナ
ユナ
あんな子いらない!スニョンには私だけがいればいいじゃない!!!早く目を覚ましてよ!!!!
ホシ
ホシ
目を覚ますのはお前だろ!!!人を苦しめてなんになるんだよ!!!!!!!






僕は走った。




あなたはどこだ....!?










あなたが居なくなったら僕の世界は無色だ。










会いたいなんて言わない。









あなたが苦しくなるなら好きだとも言わない。










お願いだから...


生きていてくれれば.......






それだけでいいからっ....











ライブで疲れ果てた体にムチを打って走り続ける。










あなたの後ろ姿を見つけた。










横断歩道の光が点滅している。









早く渡らなきゃ。










そう思ったら、


















横断歩道の真ん中で急に立ち止まって、倒れた。















やばい。











早く助けなきゃ....











トラックが曲がってきた。











僕は


















少し....
















あと少しだけ....



















あなたに届かなかった。





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