第20話

どうしての答え
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2020/06/21 03:52
竈門君へ
突然撃っちゃってごめんなさい

驚いたよね

本当は、この手紙を読みたくないほど

怒ってるのかも知れない

けど君は優しいから、

それでも読んでくれるのでしょう

今回手紙を書いたのは、約束を果たすため

私の自己満足に過ぎないかも知れない

だけど、私は友達との約束は果たす主義なの
まず、私の正体について

私はシルバーバタフライ、

通称フライと呼ばれる殺し屋

殺した人は数知れず

今回君たちを撃ったのは、仕事だから

いつも殺すのも、それが私の仕事だから

それ以上でもそれ以下でもない

あ、別に許されようなんて思ってないよ

自分の罪は自覚してる

でも、後悔はしてるかな

人を殺したこと、この世界に入ったこと
君達、本当は殺すはずだったんだよ?

私の仕事を知ったから

だけど私は殺さなかった

この理由、分かるかな

私は君たちに死んでほしくなかった

私がこの仕事を拒否して他の人に任せたら

君たちは確実に殺されてた

だから私は、この手で君たちを撃ったの

うまくできてたのかなあ

殺人未遂にうまいも下手もないか
もう間もなく私は表社会から消える

いや、君がこれを読む頃には消えた、か。

君たちは私の希望だった

そしてこの手で希望を殺しかけて、

私の心は死を迎えた

もう表社会にいる必要はない

夢橋あなたは消えた
もし、ちょっとだけお願いをきいてくれるなら

E組に、"ありがとう"と"さよなら"を

そして、私の家に向かうよう伝えて

バイバイ、竈門君

私の希望

元気でね

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