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第16話

ぜんぜん諦めきれてない
できるだけ話したくないと隠れようと思ったのにバチッと柊木先輩と視線が絡まる。

無視できないじゃん…。

意を決して笑顔で近づいた。
小林椛乃こばやしにの
…お久しぶりです、柊木先輩、瑠璃さん
神林瑠璃かんばやしるり
あ、椛乃ちゃん、今日はデートかな?
やっぱり瑠璃さんの椛乃に対する視線は冷たくて鋭い。一方の柊木先輩は何も言わない。
小林椛乃こばやしにの
そ、そうなんですよ!ね、雪翔くん!
莉奈にごめんなさいと謝りながら雪翔くんと腕をからませた。
平井雪翔ひらいゆきと
あ、…うん
いつも椛乃ちゃんがお世話になってます
雪翔くんも何かを察したみたいで当たり障りのない返事をしてくれる。
神林瑠璃かんばやしるり
そうなんだ!お似合いだね
小林椛乃こばやしにの
あ、ありがとうございます…
では、お先に失礼しますっ!!
柊木先輩の顔は最後までまっすぐ見れず、そのまま急いでその場を離れた。

***
小林椛乃こばやしにの
…ごめんね、
彼氏のフリしてもらっちゃって
平井雪翔ひらいゆきと
大丈夫だよ
近くの椅子に座り、雪翔くんに謝った。
平井雪翔ひらいゆきと
…ところでさっきの人ってもしかして
言いにくそうに言う雪翔くんに力なく頷いた。
小林椛乃こばやしにの
椛乃の好きな人…だよ
平井雪翔ひらいゆきと
そっか
その後、雪翔くんは何も言わず横に座った。

なんで会っちゃうのかな。
柊木先輩、今日もかっこよかったし、近くにいるだけで胸が痛くなるぐらい早く鳴って…。
藤岡莉奈ふじおかりな
椛乃、雪翔??
何、このお葬式みたいな空気
そのとき、場違いのように明るい声を出す莉奈がやってきた。
藤岡莉奈ふじおかりな
椛乃?
小林椛乃こばやしにの
…柊木先輩と瑠璃さんに会っちゃった
藤岡莉奈ふじおかりな
えっ!?
驚きに元から大きい目をもっと大きくする。
小林椛乃こばやしにの
それで、雪翔くんと付き合ってるって
言っちゃった。
ごめんね、莉奈。雪翔くんも
藤岡莉奈ふじおかりな
そんなことどうだっていいよ!
椛乃、大丈夫なのっ!?
小林椛乃こばやしにの
…うん、大丈夫だよ
まだ会ってしまったときの動揺があるけど、ここで泣いてしまえばずっと泣いちゃいそう。
小林椛乃こばやしにの
ごめんね、楽しかったのにぶち壊して
平井雪翔ひらいゆきと
大丈夫って。そろそろ帰るか
気を遣わせちゃったはず。
藤岡莉奈ふじおかりな
じゃあ椛乃を家まで送っていくよ
小林椛乃こばやしにの
ううん、大丈夫。ひとりで帰れるよ
藤岡莉奈ふじおかりな
で、でも…!
小林椛乃こばやしにの
今はひとりになりたいんだ
ごめんね。
小林椛乃こばやしにの
今日は本当にごめんね
じゃあバイバイ
2人に手を振って背を向けた。

涙が流れないように少しだけ上を向いて。