次の日
理科室
『カメ太~!』
『ご飯の時間だよ!』
ガラガラ
阿部「カメ太のお世話してくれてありがとっ。」
『あ、阿部先生。』
阿部「ん?」
『あの、先生って私のことどう思ってるんですか?』
阿部「えっ?」
『いいから。教えなさい!』
『理由がないのはダメですよ!!』
チュッ
『...ちょ///』
阿部「好きだよ?」
『...せ、生徒としてですよね?』
阿部「...本気」
『でも、先生と生徒の恋は。』
阿部「あなたが卒業するまでこの関係でいないといけない。」
『でも、私は。』
阿部「深澤のこと好きなんでしょ?」
『でも、阿部先生のことも好きです!!』
阿部「えっ?」
『本気か、分からないでも、好きです。』
阿部「あなたの将来のことを考えると、深澤の方がいいと思う。」
『なんで?』
阿部「深澤が、一番近くで見てきたしあなたのこと一番わかってると思うよ。」
『先生は、嫌じゃないんですか?』
阿部「あなたのためだったら、いいよ?」
『...そういう所、優しすぎ。』
『阿部先生、決めた。』
阿部「ん?」
『私、ふっかにする。』
阿部「もしかして、告白されたの?」
『昨日ね。』
阿部「よかったね。笑」
『阿部先生、これからも、先生としてよろしくお願いします!!』
阿部「ふっ。笑」
阿部「そういうのいらないから、深澤の所行っておいで。」
『はい!!』
NEXT
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!