怜菜の家を出て少し先にある公園に行った。
公園では子供が何人かでかけっこをして遊んでいる。
その光景を見たら、泣けてきた。
だって、子供欲しくてもなかなか出来なくて出来てても流産を1回経験してるからちょっと怖い。
でも、夫は私の事愛してないって分かってから
なんか夫の事どうでもよくなった。
そんなことを思いながら1人で泣いてると…
と、誰が私に声をかけてきた。
私は、その人を見ると驚いてしまった。
そう、その人は私にぶつかった人だった。
と、こんな所を見られて泣いてる所を見られたと思ったら早く逃げ出したかった。
すると…
と、その人は私の腕を引っ張って呼び止めた。
やっぱり見られてたんだ…と思った。
私は、公園を出て怜菜の家に戻った。
でも、なんでだろ?
あの人のことが頭から離れないのは。
名前も知らない人にこんなに気になったの人生で初めて。
私、あの人に恋しちゃったんだ…
どうしよう。
私、一応結婚してるのにダメだって分かってるのに、また会いたいと思ってる自分がいた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。