第18話

18羽
1,275
2019/09/24 16:04
あなたside


勇太
勇太
廉の中には桜来さんしかいないよ?


あの言葉を聞いた時、


やっぱりそうだよねって諦めがついた。

廉くんの中には、桜来さんしかいなくて、私なんかこれっぽっちもいない。


だから…あの時、廉くんに告られてもあまり嬉しくなかった。


廉くんは、私じゃなくて、桜来さんが欲しいから。


桜来さんを忘れようとして、私を利用してるみたいなものだから。




私は、その廉くんを忘れたくて、じんと付き合うことを決めた。

だとしたら…


廉くんと同じことをしてるのかもしれないね。






















勇太
勇太
…あなた?

目が覚めたら、私の部屋のベッドの上で私は横になってた。

勇太
勇太
もう大丈夫?

あれ…?何があったんだっけ?
わたし
わたし
勇太
勇太
あなた?
わたし
わたし
あ…うん。
勇太
勇太
廉なら帰ったよ。
わたし
わたし
そっか…。

あぁそうだ。

私、廉くんに抱かれると思ってなくて、その場に倒れ込んじゃったんだ…。

勇太
勇太
どうしたの?
わたし
わたし
じんが…助けてくれたの?
勇太
勇太
うん、まぁ助けたっていうか、家まで送ったっていうか…家一緒だけど笑
わたし
わたし
そっか…ありがと。
勇太
勇太
ううん笑
勇太
勇太
あ、あなたはまだ寝てていいからね?
勇太
勇太
俺、ご飯作ってくるね。
わたし
わたし
うん。

そう言って、じんはこの部屋をあとにした。






やっぱりじんはいつも私を助けてくれて


私のことばかり考えててくれて


心配してくれて


じんにお礼しないとだよね。



よし、明日は絶対にじんに喜んでもらえる、幸せな一日にしてみせるっ!!
ご飯作るのが苦手でも作るし、お掃除もするし、なんでもする!
だから、それまで待っててね?笑




























勇太
勇太
あなた、ご飯できたよ。
扉の向こうから声が聞こえ、ウトウトしていた目が、覚めてきた。

ガチャ
勇太
勇太
食べれそう?
わたし
わたし
うん…。
勇太
勇太
じゃあゆっくりでいいから…
勇太
勇太
あ、こっちにご飯もってこよっか?
わたし
わたし
ううん、そんな心配しなくても…
勇太
勇太
大丈夫!笑
待ってて!
バタン



あぁ〜ダメだ〜…じんに心配させすぎだぁ〜。


とりあえず追いかけた方が…いい?

迷ってたらじんがご飯を持ってきてくれた。

勇太
勇太
ごめん、お待たせ笑
わたし
わたし
ありがと…。
勇太
勇太
今日倒れたってこともあるから、今日は俺がずっとあなたのそばにいて、看病してあげるね?

そんなことされたら…

さらに惚れる…笑

わたし
わたし
そ、そんな、倒れたって…もう元気だよ?
勇太
勇太
だめ!
勇太
勇太
今日はほんとにゆっくりして?
わたし
わたし
でも…
勇太
勇太
大丈夫!ほら、食べさせてあげよっか?
わたし
わたし
えっ…//
勇太
勇太
ん?

馬鹿やろぉっ!笑
わたし
わたし
じ、自分で食べれる…///
勇太
勇太
そっか笑

クソっ!私めっちゃじんにもてあそばれてる??


私もじんが喜ぶような…照れるような…こと、しないといけないかな?

勇太
勇太
あ、俺もこの部屋でご飯食べよっかな〜。

そう言って立ち上がったじんの服の裾?を手で掴んだ。

勇太
勇太
!?//
わたし
わたし
い…行かないで…私のそばに、ずっといて…/////

これ絶対顔赤い。

めっちゃ暑いもん。

てか、じんの顔見れない…。
勇太
勇太
…わかった。

わ、わかった!?


今…じんはどんな顔してるの…?

顔見ることできないからわかんないけど、

きっと私と同じ、赤いお顔をしてますか?

プリ小説オーディオドラマ