第41話

確かめなくては。
1,093
2020/03/07 15:16
不死川玄弥
不死川玄弥
雪柱様……今のは……?
貴女
貴女
……なんでもない。ちゃんと眠れ、不死川玄弥。明日も朝は早い…
不死川玄弥
不死川玄弥
でも……、わ…わかりました……
何回か話したことあるからか、
問い詰めても私は答えないことを覚えていたのか、不死川玄弥は身を引き寝室へと向かった。
私はそれを確認してから、
貴女
貴女
……っ!!!
力を加減して机を殴る。
こんな感情、何年ぶりだろう。
いや、1度だけ怒ったな……不死川と初めて会った日に…。それ以来、か……。机は無事じゃなかった。
殴ったところは凹み、ヒビが入っている。
貴女
貴女
…あーーーーー…………まあ、いいか…
こんなに感情に振り回されるのは、久々で疲れるな。
私も寝室へと入り、布団に潜って眠れないのに眠りについた。眠らないんじゃない、眠れないんだ……。
落ち着かない。寝てる間に誰か来て私の頸を斬るんじゃないか、そんな不安が溢れていた。
貴女
貴女
………眠れない………
なんでだ。
眠る必要なんて、ないじゃないか。
今まで、さほど寝なくてもなんともなかった。
それが今ではどうした。
何故、寝なくてはいけないと思っているんだ。
そしてなぜ今、私は不死川がいれば眠れると思っているんだ。おかしいじゃないか、何故そこで不死川が出てくるんだ。
あの頭を撫でてくれる暖かい手がほしいと、思ってしまっているのだろうか。だとしたらそれは、どういう事なんだ。不死川と任務に行けない寂しさと関連があるのだろうか。

わからない。

なぜ私は今、こんなにも考えているのだろうか。

わからない。

なぜ、不死川に会いたいと思っているのだろうか。

わからない。

確かめなくては。

私は寝室を出て、不死川玄弥の部屋に来た。
貴女
貴女
不死川玄弥
不死川玄弥
不死川玄弥
…はい…、なんですか…?
貴女
貴女
頭を撫でろ
不死川玄弥
不死川玄弥
はい?
貴女
貴女
なんだ
私の言葉に、どうしたんだ?といいだけな顔をする。
不死川の弟ならば、きっと同じなのだろう。
貴女
貴女
なんだ、早く頭を撫でろ
不死川玄弥
不死川玄弥
は、はい
不死川玄弥はおずおずと私の頭を撫でる。
不死川玄弥
不死川玄弥
ど、どうでしょうか…
貴女
貴女
違う
不死川玄弥
不死川玄弥
へ?
貴女
貴女
お前は不死川の弟なのに、不死川と違う。何故だ?不死川の方が、暖かく感じるんだ
不死川玄弥
不死川玄弥
……え、それって……
不死川玄弥には、心当たりがあるらしい。
貴女
貴女
分かるのか
不死川玄弥
不死川玄弥
…でも、これは雪柱様自身がお気づきになるべきかと…
貴女
貴女
…………それもそうだな。自ら気づけないようではダメだな、夜分に悪かった
不死川玄弥
不死川玄弥
いえ、大丈夫です。ゆっくり、休んでください
貴女
貴女
ああ
不死川に興味があって、暖かいと感じる。
こんな気持ち、私は知らない。
私は何も、教わっていない。

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