第32話

嘘は無駄だな。
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2020/02/26 22:56
貴女
貴女
……
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あなたさん?
貴女
貴女
いや、人ってこんなにいたのか
我妻善逸
我妻善逸
今更すぎでしょ……
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
あなた、話せるかい?
貴女
貴女
……はい…
どこから話すか、そうだな…、
貴女
貴女
何を話したらいいんだ?
不死川実弥
不死川実弥
なんだっていいぜェ……、まあ安心しろやァ…、嘘はこいつらがいる限りバレるんだからよォ……
そう言って、竈門炭治郎と我妻善逸を指さす。
確かに、嘘は無駄だな。
貴女
貴女
じゃあ、私の産まれからか
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
何故、水の呼吸の方々は話し始めが上手くないんですか。遡りすぎなのでは
冨岡義勇
冨岡義勇
それは俺に言っているのか
胡蝶しのぶ
胡蝶しのぶ
あら、気づきました?
冨岡義勇
冨岡義勇
!!(心外)
なんて、胡蝶の義勇いじりを終えて私は話し出す。
貴女
貴女
って訳だから
不死川実弥
不死川実弥
おい、待てェ…
貴女
貴女
……
バレたか。
不死川実弥
不死川実弥
てめぇ、雪の呼吸に全く触れないなァ…?どういうつもりだァ……!
貴女
貴女
……
我妻善逸
我妻善逸
不死川玄弥
不死川玄弥
不死川玄弥と我妻善逸が不安そうに私を見る。
何を不安になる、お前らが死ぬわけじゃないんだ…。
貴女
貴女
それはおいおい
不死川実弥
不死川実弥
それじゃ、全てじゃねぇだろうがァ!!
悲鳴嶼行冥
悲鳴嶼行冥
不死川、落ち着け
悲鳴嶼が不死川を止める。
不死川実弥
不死川実弥
これが落ち着いていられますかァ!こいつは!人の心ってもんがなくて!!
知ってる。
不死川実弥
不死川実弥
鬼よりも酷な考え方をたまにしやがる!!!
それも知ってる。
不死川実弥
不死川実弥
それに、愛想のひとつもねぇ!!!
わかってる。
不死川実弥
不死川実弥
そのくせ、いつもどこか寂しい顔をしやがる!!苛立ってしかたないんですよォ!!!
……は?寂しい顔?
貴女
貴女
待て、不死川
不死川実弥
不死川実弥
なんだァ…
貴女
貴女
私はそんなにも、寂しい顔を、していたのか?
不死川実弥
不死川実弥
…………はァァ???てめぇ、自覚なしかよォ…。ふざけてんのかァ?
貴女
貴女
ふざけていない、至って真面目だ
不死川実弥
不死川実弥
なら、尚更ふざけてんなァ…
解せぬ。
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
ふふっ
私と不死川のやり取りを御館様が見て笑う。
貴女
貴女
何故、笑うのですか?
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
嬉しいんだよ、出会いたての頃のあなたは……本当にお人形さんみたいで、不安でしかなかった。でも、今こうして君は色んな表情を見せてくれている。それが嬉しいんだよ、あなた…
貴女
貴女
……?
私はそんなにも色んな顔をしていただろうか。
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
話したくなる日が来たら、ゆっくり話せばいいよ。それでいいよね、実弥
不死川実弥
不死川実弥
…御意…
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
それじゃあ、新しい任務だ。そうだね、今回はもう少し少なめにしよう。炭治郎、玄弥、あなた、天元の4名での任務だ
今回は不死川はいないのか。
ん?なんで今、不死川がいないと違和感があると思ったんだ?………分からない。
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
場所は_____だよ、よろしくね
宇髄天元
宇髄天元
御意
竈門炭治郎
竈門炭治郎
わかりました
不死川玄弥
不死川玄弥
は、はい…!
………御館様、それはないですよ…。

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