第13話

自分のことさえ興味ないんだ。
1,812
2020/02/08 00:03
話の内容は呆気にとられるものだった。
貴女
貴女
ってわけだ。だいぶ話したな、寝るか
あっさりとした話の終わり方で、俺も善逸もハッとして雪柱様を見る。
我妻善逸
我妻善逸
ちょっ、ちょっと待ってよ!!
思わず善逸が引き止めようとする。
貴女
貴女
不死川の弟、羽織返す
不死川玄弥
不死川玄弥
雪柱様っ!
羽織を渡されて俺も引き止めた。
貴女
貴女
なんだ、2人して
我妻善逸
我妻善逸
怖く、ないの?その呼吸を使ってて、怖くないの?
不死川玄弥
不死川玄弥
その呼吸を使い続けたら、アナタは…!
貴女
貴女
だからなんだ?
…………………え………っ?
だから、なんだ?
貴女
貴女
死ぬのはお前らじゃない、私だ。何を焦る必要があるんだ?
なんとなく、分かったことがある。
この人は何かが決定的に欠けていることがあるって、思ったんだけどそれがわかった。
我妻善逸
我妻善逸
ずっと思ってたんだ、アンタから音を感じない理由…!それ今わかったよ!!
この人は自分のことさえ興味ないんだ。
我妻善逸
我妻善逸
どんな事があったら、そんな風に全てに無関心になれる訳?
貴女
貴女
どんな………………………、さあ
自分のことさえ興味ないはずなのに、なんで
貴女
貴女
じゃあね
なんでそんな悲しそうな顔をするんですか……。
我妻善逸
我妻善逸
……なあ、これどうする?
不死川玄弥
不死川玄弥
…兄貴…風柱様に相談した方が、いい、とは思う…
我妻善逸
我妻善逸
…だよねぇ…
不死川玄弥
不死川玄弥
もう寝ようぜ。寝不足で使い物にならないと、怖いだろうから…
我妻善逸
我妻善逸
そ、そうだな
もやもやを抱えたまま、俺たちはまた眠りについた。

プリ小説オーディオドラマ