同じく試験を受けた人がいるって聞いたのは、
出る前にもらった義勇さんからの手紙だった。
それで手紙は終わっていた。
もう1枚に絵が描かれてるそうだから見てみたが。
いや、味のあるいい絵なんじゃないか!?
なんて言い聞かせてると、あなたさんと玄弥の化粧が終わったのか出てきた。
あなたさんは、とてつもなく美しくなっていた。
化粧でここまで変わるものなのか?
肌が白いから、赤い口紅がとても綺麗に見える。
袴が歩きにくいらしく、ものすごく嫌そうな顔をしているあなたさん。
不貞腐れたあなたさんは、俺を無視して外に出る。
宇髄さんがあなたさんの額に人差し指を当てる。
まるで念じるみたいに。
絶対離れるな、これはあなたさんを1人にするなって事なんだろう。
鬼は神出鬼没、どこから現れてあなたさんを攫うか分からないからな。
宇髄さんには、義勇さんからの手紙のことを伝えた方がいいかもしれない……。
あなたさんと玄弥は、少し距離を置いて歩く。
2人が新しいお店の中に入ったのを確認してから、宇髄さんにさっきの手紙のことを話した。
あなたさん、玄弥、どうか無事に任務を終えてくれ!
2人に危害が及ぶ前に、俺と宇髄さんで終わらせる!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。