第12話

実に的確だった。
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2020/02/06 23:31
貴女
貴女
不死川玄弥
不死川玄弥
え?

風呂場へ行く途中で、不死川の弟が寝ている部屋の前を通ったら不死川の弟が出て来た。
貴女
貴女
起きたのか
不死川玄弥
不死川玄弥
………え?ちょっ、ゆきっっ!!なんっ
部屋に戻ったと思ったら、羽織をかけてくれた。
貴女
貴女
なんだ?
不死川玄弥
不死川玄弥
っっっ、透けているんですっ!!寝巻きから!はっっは、はだっ、肌が…!
貴女
貴女
そうか
不死川玄弥
不死川玄弥
じょっ……っ、お願いですから、お体を冷やさないでください……!!!
今、女性って言おうとして言わなかった。
なんか察したか?まあ、いいや。
風呂は諦めよう。
貴女
貴女
ここで会ったのもなんだ、話を聞け。暇していた
不死川玄弥
不死川玄弥
は、はい……俺で、よかったら……
貴女
貴女
そうしてくれ。あと、盗み聞くくらいなら堂々と聞いておけ。黄色いの
不死川玄弥
不死川玄弥
!?
弟が勢いよく振り向けば、隣の部屋で寝ていたであろう黄色いのが顔を出す。
我妻善逸
我妻善逸
な、なんでわかったの……??え、炭治郎みたいに鼻いいの??それとも、耳がいいとか??
貴女
貴女
気配バレバレなんだよ。もう少し気配を隠せ
手招きして縁側に座らせる。
貴女
貴女
そうだな、どんな話をするか…
我妻善逸
我妻善逸
自分で言っておいて?
貴女
貴女
人に話をするのは初めてなんだ。聞かれたら答える、聞きたいことがあるから聞く、それしか会話はしたことないからな
不死川玄弥
不死川玄弥
そう、だったんですか……
我妻善逸
我妻善逸
じゃ、じゃあさ、1つ聞きたいことがあって……。いいすか
貴女
貴女
いいよ
我妻善逸
我妻善逸
そのっ、アンタの使う、呼吸……なんだけど……それ、使い続けていいものなの?
黄色いのの質問は、実に的確だった。
核心をついていて尚且つ、気づいているのが表情でわかる。こいつ、耳がいいな?
不死川玄弥
不死川玄弥
は?
貴女
貴女
…………気づいたか…。耳がいいのも困り物だな
我妻善逸
我妻善逸
…そりゃ…聞こえたんだから、仕方ないだろ
不死川玄弥
不死川玄弥
ゆ、雪柱…さま……?
弟の方は何が何だかって顔だから、仕方ない。

今回話すのは、私の呼吸の話にするか。

私は呼吸の話をした。
どんな技があるのか、どんな効果があるのか、
どんな戦いに適してるのか。
そして、どんな副作用のあるものなのか。

最後のが1番青ざめた顔してたな、2人は。

私が淡々と呼吸の話をしたのだった。

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