ちょっとJK語が入った海ちゃんの言葉に安心して席に着くと、先生が入ってくる
よし、ギリギリセーフだ………
そして自習という言葉を半分聞きつつ、私はあのことを思い出す。
だったっけ。
男の人、それも超人気男子に
なんて言われたの初めて………
それに永瀬くんの偽りない目に、話し方に、ときめいてる自分もいる。
けど………
恋じゃない。恋じゃない。恋じゃない。
呪文みたいに繰り返す。
恋………しない。
だって今まで気になりもしなかったもん。
変な理屈で押さえ込みながら、机に伏せる。
暑いのも、天気のせいなんだ。
色々誤魔化しながら、私はゆっくり目を閉じた。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。