第7話

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2018/04/01 01:13
あなたside



玄樹「ご馳走様でした!」




そう言って後片付けをしようとする玄樹くん。



『あ、いいのに。
私やるよ』



玄樹「いーの!俺がやるから。ね?」






こんな、あざと可愛い目で見られたら断れない…。




『わ、わかった…』






玄樹くんが洗い物してる時、


私はずっとテレビを見ていた。


しかも…探しているのは、


平野くんじゃなくて玄樹くん。




玄樹「なんでそんなに俺のこと目で追ってるのー?
あ、もしかして俺のこと好きになった?♡♡」



『それは絶対ない』



玄樹「ひどい…笑」




そう。絶対ないと思いたかった。
すると、その時…。

プルルルルルル

と電話が鳴った。




玄樹「んもー!
誰…こんな時間にって、ぷ~かよ」




彼氏さんからの電話でしたか。




玄樹「はい、もしもしー」







ちょっと不機嫌そうに電話にでる玄樹くん。


相手の神宮寺くんの声がでかいから


こっちにまで聞こえる。



神宮寺:やほほほほ!



電話越しでもチャラい神宮寺くん。



玄樹「なに?」



神宮寺:いやさ、この前
商店街でガラポンやってたんだけど!



玄樹「うん。で?」



神宮寺:俺が回したら見事に当たっちゃって!



玄樹「景品は?」



神宮寺:箱根旅行!



玄樹「おぉーーーー(棒)」



すっっっっごい棒読み感がハンパない 笑



神宮寺:でね?俺行く相手いないし、
玄樹にあげる!



玄樹「え、なに、要らないんだけど」



毒吐き玄樹くん 笑笑



神宮寺:まあまあ、そー言わずに!
もう玄樹のポストん中に入ってるかもしれないから!
玄樹「えぇ〜…」



そう言って頭をかきながら出ていった玄樹くん。
そして数秒後戻ってきた。


その玄樹くんの手にには


二枚のチケットが握られていた。

玄樹「ねぇ〜、ぷ〜。
1人でのんびりしてこい!とかなら
まだ分かるけどさー。
2枚って行く人いな…」

そう言いかけた玄樹くんは私を見て


喋るのをやめた。

神宮寺:玄樹?おーい?玄樹ー?



玄樹「よし!ぷ〜!貰っとく!」



神宮寺:え?あ、おう?



玄樹「んじゃ!」



神宮寺「え、ちょ、」



ブチッ






玄樹「さてさて。
そーゆーことで」


玄樹くんの言いたいことがなんとなく分かる…←


玄樹「俺と箱根行かない?」



『…行ってもいいけどさ。
ジャニーズだよ?玄樹くん』



玄樹「そこは、大丈夫!
仮装してくし?」





仮装しただけでバレないなんて思ってる玄樹くん。


あなたはどれだけ自分が有名か知りませんね 笑




玄樹「んで?いい?」



『…まぁ』



玄樹「よし!じゃあ明日ね!」



『明日?!』



玄樹「冗談だよ 笑」





私のビックリした顔を見て笑う玄樹くん。


その顔は眩しいくらいに綺麗だった。





玄樹「1週間後ぐらいかな〜?」


『まぁ、色々と準備必要ですしね』



玄樹「そうだね!
じゃあ、1週間後で!」







そう言ってルンルン気分で玄樹くんが帰っていった。
なんとなく…私もこの旅行が楽しみだった。

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