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小説
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愛されて乱されて、いつのまにか君の虜
♡
じゃあね、拓実。ばいびー
なるべく明るい声で手を振った。顔をそらして拓実を横切る。今にも溢れそうな涙は完璧に隠した。拓実なんか、見たくない。小走りで向かう。玄関の先。もっと先。あたし好みの茶髪で、いい匂い。いつも優しくてにこにこの純喜くん。その後ろ姿。制服をつかんだ。
わっ、びっくりしたー。って、泣いてる?あなたちゃんどうした?
優しい手。ほら、髪の毛を撫でてくれる。