何時からだっけ…
やる事全てが楽しく無くなったのは…
初めは分かってたはず…
お母様が作る手料理の美味しさも…
今では全く分からない………
何の為にクラシック…ヴァイオリン…クラリネット
を続けているのか…
楽しかったから…?お父様に見てもらいたかった…?
それとも……冬弥みたいになりたかったから…?
5月25日、私達は双子として生を受けた。
私は母に似ていて冬弥は多分…父に似ていた。
一応私が姉で冬弥は弟。
正直どうでもいい。
あなた
「今日も退屈な時間…か………」
私の家庭は少し変だと思う。
怪我をしない為に体育や遊びには参加しては
いけないとか。
子供って遊んでなんぼでしょ。
まぁ、私は知らないけどね…。
冬弥
「あっ、あなた…!おはよう…!」
あなた
「ふふ、冬弥は朝から元気だね!おはよう!」
朝から元気で最近生き生きとしている弟の冬弥。
確か夜遅くまで出歩いてるんだっけ…?
お父様が怒ってた気がする。
何に熱中してるのかはまだ聞いてないけど
楽しんでるなら良いよね…?
母親
「あら、お早いですね?おはようございます…♪」
父親
「おはよう…。冬弥、今日こそは早くに帰って来て…」
冬弥
「父さん、俺は何度も言ってるだろう…!
もうクラシックには戻らない!!
俺は…居場所を見つけたんだ…!!」
父親
「何が居場所だ…!
冬弥ももう少しあなたを見習ったらどうだ…?」
あなた
「………………ッ」
冬弥
「あなたは関係ないだろう?!
もう良い…俺はもう行く…行ってきます。」
母親
「あっ冬弥さん!お弁当忘れてますよッ…
行っちゃった……。」
朝から始まる冬弥とお父様の言い争い。
父は冬弥にはクラシックの才能が有るから
続けて欲しい…んだと思う。
だけど冬弥は違う。
クラシックを辞めて、違う視点の音楽をしたい。
そういう事なんだと思う。
簡単に言えばすれ違い…そんな所だろう。
あなた
「お母様、私がお弁当届けに行くよ!
今日は私が家事しておくからゆっくり休んでね!」
母親
「あなた…ありがとう…!
本当にあなたは良い子ね…!」
あなた
「そんな事無いよ!あっそろそろ行かないと
追いつけない!行ってくるね!」
母親
「気をつけてね〜!」
父親
「……練習には遅れるなよ…?」
あなた
「分かってます!じゃあ行ってきます!」
父は練習の事しか考えていない。
どれだけ優秀なクラシックの演奏家を
生み出せるか。
兄達よりも凄い演奏を奏でられるように出来るか。
きっと、父は私達に期待しているんだろう。
だけど、私では応えられない……。
冬弥よりも才能が劣っているから……
見た目…(想像です)
ぴざめーかー 様 で作らせて頂きました
𝕟𝕖𝕩𝕥 ➯➱➩ ☆×10 or ♡×15
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。