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2021/09/23

第5話

真人兄様と夏祭り《その4》
賑やかな祭囃子に
行き交う人々、
たくさんの屋台。

祭りの行われている神社にやって来た
あなたは先ほどまでの悲しい出来事など
まるで無かったかのように
真人に満面の笑みを見せた。
あなた

真人兄様っ!
お祭りですっ!
すごいですっ!

真人(まひと)
真人(まひと)
うん、すごいね
繋いでいる手をブンブンとふる妹に
真人は頷きながら
まわりを見回した。

━━田舎の夏祭りにしては
随分と金がかかっている。

屋台の多さも質もそうだが、
暗くなったら花火も上がるという
この夏祭り。

昼間、別荘近くに住む
村人達が話していたのを耳に挟んだが
どうやら今年は例年より
ずっと規模が大きいらしかった。

真人(まひと)
真人(まひと)
━━なるほど
鳥居の近くに立つ
祭りのスポンサー一覧の看板を
一目見て真人は全てを理解する。

父が経営する会社の名前が
でかでかと載っていたからだ。

あなたとの夏祭りを数ヶ月前から
楽しみにしていた漏瑚は
彼女を喜ばせるために
祭り自体の質をあげようと
スポンサーになったのだろう。

━━そんなことしなくてもあなたは
家族で祭りに来れるだけで喜ぶのに。
しかも、父さん結局来れてないし。

父の無駄に力の入った娘愛に
真人は呆れた。
◆◇◆◇◆◇
あなた

わたあめ、おいしーです!

木で作られたベンチに座り
あなたは
わたあめを美味しそうに頬張っている。

まずは腹ごしらえしようと
両手が袋でいっぱいになるまで
食べ物の屋台をまわった真人とあなたは
屋台の群れの近くに作られた
イートインスペースコーナーで
買ってきたものを味わっていた。
真人(まひと)
真人(まひと)
さすがは
父さんといったところか・・・。
どの店もちゃんとした
素材を使ってるね
父がどう根回ししたかは知らないが
食べ物系屋台に使用されている
全ての食材はどれも最高級のものばかりで
祭りにありがちな
《安いものを高く売る》といったアレが
見られない。

祭りという浮かれた気分になる場では
店で買えば100円で買える缶ジュースが
200円で売られていても
『ちょっと高いな』と思いながらも
喉がかわけば
ついつい買ってしまうというもの。

だが、この祭りの屋台は
明らかに食材のレベルが違った。

焼きそばに使われている野菜と肉、
りんご飴の林檎、焼きイカのイカ・・・。

屋台の看板に然り気無く
それぞれの食材の生産元が書かれている。

真人達が普段食べている
高級食材と同じだ。

真人はあまり食事に
こだわりはないしそんなに食べないが
あなたはよく食べる。

漏瑚はそんなあなたのために
高級食材を頻繁に家に取り寄せていた。
真人(まひと)
真人(まひと)
父さん。
力の入れ方
ちょっと間違ってるんじゃないかな