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第6話

【大丈夫。】
41
2018/12/04 03:51
いず
いず
気持ち悪い……?
そう
そう
だってそうでしょ?
自分の思っていることが
他の人に丸聞こえって
怖いことだからさ…
皆俺を気持ち悪がってる
あさ
あさ
おーい!そう…っ
まい
まい
しー!
なんか、二人とも話してるよ
さくら
さくら
そうくん
いずちゃんと何を話してるのかな
まい
まい
いずちゃんの顔が
キリッとしてるもん…
きっと大切な話だね。
いず
いず
(まいちゃんたちが帰ってきた。
でも待っててくれてる…。
みんなそうくんのことを
心配してるんだよね。)
いず
いず
確かにその特別な力は
そうくんにとって
すごく負担になるものだよね…
いず
いず
よし!そうくん!
私に良い考えがあるんだけど
そう
そう
なに…
スタッフ
スタッフ
すみませーん!
一回集合かけまーす。
集まってくださーい!
いず
いず
あっ!はーい!
いず
いず
そうくん!こっち
そう
そう
はいっ?
いず
いず
じゃあ、“そう”!
行こ!
そう
そう
…………っ
あんたは…僕のこと
気持ち悪くないの…
いず
いず
私は気持ち悪いだなんて
思わないよ。
でも、そうにとって
その力は今は負担になってる。
けど、良い方向に使えたら
良いと思うんだ…。
そう
そう
良い方向…?
こんな力、
人を傷つけるだけ
いず
いず
大丈夫……。
由井坂さん
由井坂さん
よーし。
集まったかな。
いず
いず
由井坂さん!
いず
いず
並木 優さんの代わりのキャスト、
この子はどうでしょうか
そう
そう
はっ!?
由井坂さん
由井坂さん
おー?代役?
この子は?
いず
いず
この園の子です。
由井坂さん
由井坂さん
綺麗な髪と瞳をしてるね…
良いね、男の子の設定を
この子に合わせよう。
よし!そうと決まれば
撮影開始するぞー!
そう
そう
……
なんで…俺…演技とか
由井坂さん
由井坂さん
あのizuが
自信に溢れた顔をしてる。
彼女はね…いつも、
物足りない顔をしてるんだよ。
彼女の事務所の社長からも
よく聞いてた。
由井坂さん
由井坂さん
izuがしたいことには
きっと君が必要なんだよ。
どう?協力してくれない?
そう
そう
俺ができること…
じゃないと思います……
由井坂さん
由井坂さん
よし!決定ね。
君の名前は?
そう
そう
湊里 そうです…
そう
そう
てか、僕はまだ、
やるなんて一言もっ
由井坂さん
由井坂さん
じゃあ、みんなー!
撮影の準備始めるよーー!
そう
そう
(ここのみんな…
誰も俺のことを否定しないし
izu…のことも否定してない…
バカ素直に信じてる…
なんで…)
いず
いず
ね!そう!
君は心の声が聞こえるんだよね?
ならさ、
演技中、私の心も読みながら
監督の心も読んで、
その上をいく演技をしてみて。
そう
そう
僕は…演技なんて
いず
いず
何?やるまえから
逃げちゃうの?
そう
そう
はっ!?
いず
いず
ね?やってみてよ。
やってみて
嫌なら本当にやめて良い。
いず
いず
一度だけ挑戦してみて…。
いず
いず
難しいことだと思う。
でも、きっと君に
合ってると思うんだ。
いず
いず
監督ーー!
8話の二人の掛け合いを
最初に撮りたいです。
変なところからで申し訳ないですが
今やるべきシーンだと…
由井坂さん
由井坂さん
もう…覚えてるんだね
良いよ。やってみて。
由井坂さん
由井坂さん
でも、湊里くんには
台詞を覚える時間がいるよね。
うーん、一時間あれば
とりあえず今日分は大丈夫かな…
そう
そう
いいえ…。
さっき一回見させて
もらったんで…
いず
いず
佐野さん!
私たちが今やるシーンのところの
そうのセリフの方だけ
心の中で読んでいてくれませんか?
佐野さん
佐野さん
え?良いけど…
いず
いず
そう?いける?
そう
そう
大丈夫…
由井坂さん
由井坂さん
……何かあるみたいだね。
でもおっけー。
じゃあ、はじめるよ
由井坂さん
由井坂さん
スタート!
いず
いず
(このシーンは
二人がぶつかり合うところ。
自分のことを大切にしない少年、
神崎 いくに私、松山 ゆいが
自分の思いを伝えるとても
大切なシーン。)
いず
いず
(このセリフで
そうにも伝えられることが
あると思う…)
いず
いず
ねぇ、そう。
このセリフは演技じゃなくて
君自信に言うから。
聞いていてね。
いず
いず
ねぇ?いく!!
なんでそんなに自分のことを
大切にしないの……
そう
そう
俺は…
誰からも必要とされてない…
なら、俺の存在意義なんて
どこにもないじゃないか…
いず
いず
なんで分かってくれないの!?
私は君を大切にしたい。
君が自分自身を大切にしてほしい。
いず
いず
だって!!
私には君が必要なんだから…
そう
そう
俺の気持ちなんて
誰にも分かりやしないし…
お前だってどうせ離れていく…
いず
いず
君の心を理解できる人なんて
いないよ。あたりまえじゃない。
でもね…
私は君と一緒にいたいよ…
君と出会ってからまだ短い。
だけど私が君を忘れたことなんて
なかったんだ…。
いず
いず
これから先、
もっといくのことを
知っていきたい。
一緒に生きていきたい。
いず
いず
だから………っ
そう
そう
もういいよ………
分かったから…っ
そう
そう
一緒に生きていきたいなんて
そんな言葉は初めて
言われた…
そう
そう
ゆいの言葉は本当に
暖かい……
そう
そう
ありがとう
由井坂さん
由井坂さん
カットッッッ!!
そうの綺麗な瞳から
涙がぽろぽろとこぼれ落ちていた。
そんなそうの顔はとても晴れやかで…綺麗で…
私の目に強く焼き付いた。
由井坂さん
由井坂さん
湊里くんさ…
良いね、演技。
俺のやりたいことをそれ以上で
返してきてくれる。
そう
そう
え…?
まい
まい
すごい!そうくん、
とってもね、綺麗だったよ!
あさ
あさ
そうは、やっぱり凄いよな!
カメラマン
カメラマン
いやー。
久しぶりにこんな綺麗な演技を
見たよ。ありがとう。
スタッフ
スタッフ
ですね、良かった!
よし!この調子でいきましょう!
たくさんの人の心からの言葉を浴びて…
そうはとても優しい顔をしていた。
そう
そう
僕は……ここにいて
良かったのかな…
いず
いず
何言ってるの?
みんな、こんなに
嬉しそうにしてるじゃん!
いず
いず
そうはほんとに綺麗!
綺麗…さっきまでそうに綺麗言うと
      とても傷ついた顔をしていた。
いず
いず
(ふふっ…耳まで真っ赤)
でも今綺麗と言うと
そうは耳まで赤く染めて照れていた。
そう
そう
この撮影……
僕でもみんなが
喜んでくれることが
少しでも出来るかもしれない…
いず
いず
そうだね…。
きっとそうなら
大切なこと…目標とすること…
見つけられると思うよ。
そう
そう
ありがとう…
その瞳が揺れて…
まっすぐに私の目を見て彼は笑った。
いず
いず
(さっきまでのトゲトゲさは
消えていった…。
もともと優しい人だったのだから
元に戻れて良かった…)
いず
いず
君のお陰で私も
気づけたことがあるんだよ!
そう
そう
え…?
いず
いず
私はね…
皆のためにもこのドラマを
必ず成功させないと…って
使命感で演技をしようとしてた。
いず
いず
けど…それは違うよね…。
そうと一緒に掛け合いをして…
みんなに…見てる人たちに…
苦しんでいる人たちに…
伝えたいって思ったんだ。
いず
いず
演技だけどそれを
ちゃんと自分の言葉にしたい。
そうにもまだまだ伝えられることが
たくさんあるしね。
そう
そう
(あったかくて…綺麗…)
そう
そう
(ほんと…不思議な人…)
いず
いず
私から目をそらしちゃダメだよ!
私と君はライバルだから!
そうに負けないような
演技をする!
そう
そう
うん…見てる…
僕も頑張るよ。
もう、そうが私から目をそらすことはない。
まっすぐに私を見て笑う。
いず
いず
(空気が澄んでて気持ちよくて…
でもどこかキリッとしている…)
そうといる時間はとても心地が良い。

今まで何度も求めていた、
幼い頃のわくわくを感じさせてくれる。



まだ見たことのない場所へ
   連れていってくれる気がする。









それはきっと彼がもつ

      “もう1つの力”なんだろう。