第2話

Prolog:ゲートの向こう側
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2021/01/27 13:15
美月
美月
少し、というか、だいぶ短いです。
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side:伊吹


私がゲートをくぐったら、目の前には真っ黒い馬車が止まっていた。なんだろうと思っていると、御者の人から、早く乗れと急かされて乗ってしまった。
今思えば、それに乗らない方が良かったのかもしれない……。
よくよく馬車を見ると、後ろに棺が乗っかっていた。
伊吹
……この中に入れってこと?((ボソッ…
ディア・クロウリー
ああ、そうだ。早く乗れ。じゃなきゃ遅れちまう。
いきなり声が聞こえた。
伊吹
(遅れるって、人間界のゲートのことかな?)
ディア・クロウリー
早く乗れ。
御者の人は、とても機嫌が悪そうだった。
私は仕方なくその棺の中に入った。
伊吹
(あれ……なんで……?……ねむい)
突然の眠気が私を襲った。そして私は、深い眠りについた。
ディア・クロウリー
……寝たか。さて、さっさと運ぶか。こいつで最後だから、俺の仕事は終わりだ。
そうして、黒い馬車はその場を後にした。

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