第64話

story63.
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2021/03/04 12:39











ふと核心をつかれたら、なんていえばいいかわからなくなる。




ただ、静かに頷くことしか。































『 ずっとその人のこと好きな自信、あるでしょ? 』









「……ある、、」









『 じゃあ頑張らなきゃね。俺も応援してる 』



































いつかダシに使っていいから、そう言って笑う彼はやっぱり大人だ。すごく。



















なんだか心の内を暴かれた気がして、お酒が進む。




体の暑さと、お酒を飲んだ時特有の、人肌恋しさ。






























ちょっと離れたところにいるけどのみすぎないでね、そう言って彼は私の頭を撫でて再び監督の元に行った。







































…………恭平に会いたい。









私のことを好きになってくれなくてもいいから、そばにいて欲しい。









飲みすぎたら叱って欲しいし、叱ったと思えば呆れたように笑って欲しい。









不仲の関係でもいいから、そばにいさせて欲しい。





























LINEのトークルームを覗いたって、恭平からなにか届いているわけじゃなくて。




更新された日刊を読んで、恭平らしさが滲む文章に泣きたくなった。



















今更、気づいちゃうなんて馬鹿だな。









きっとこの淡い感情は昔からあったはずなのに、、見ないふりをしていたから。









もっとはやくきづいていたら、なにか変わってた?




そんなことを思ったって、どうにもならない事なんてわかっている。





















………なにか送ってみようかな。









だけどまた拒絶されたら、立ち直れないな。




なんて堂々巡りで、お酒がどんどん進む。


































……これ以上飲んだらだめなやつだ。




そう考えながらも、睡魔は襲ってきていて。














夢の中では恭平は優しくて、笑いかけてくれるから……それにすがりつきたくなって。






































『 あなたちゃん? 』


























まどろみの中で私を呼ぶ声に、腕を伸ばした。

















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