第55話

story54.
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2021/02/07 05:13




恭平side
















" 恭平あなたのドラマあるからはよ帰らな!! "










ダッシュで家に帰っていったみっちーと長尾のことを思い出す。




もちろん俺も1話から録画してあるけど、忙しくて中々見る暇がなくて。




飯でも食いながら見るかーってテレビの電源を付けたら、ちょうどやっていて。









































恭「3話か、、」








































制服を着たあなたと、最近よく共演している俳優さん。




空気感やら物語の進み方やら。すぐこの2人が恋人であることは理解した。




最近あなたには会えてなくて、連絡もいつものことやけど取ってない。




日刊で更新されるメッセージとかは長尾とみっちーが見せてくるからチェックしてるけど、……まぁ久しぶりにみると可愛いよな。




















俺たちと話している時より緊張しているのか、少し高くなった声にいつもと変わらない笑顔。




全部、俺に向けられているわけでもないのに、ちょっとドキッとするのが嫌になる。











唐揚げを頬張りながら悶々としていると、主人公の部屋のシーンに切り替わる。





















…制服姿の男女が2人きり。




華奢な肩を抱かれたあなたが、好きと呟く。































" 好き "











ananの撮影の時に言われたその言葉が、不本意にもフラッシュバックする。




その後あなたにキスされた時のことも。




向けられた視線も、声も、、ドラマと重なって。
















キスシーンを黙ってみることしか出来ない自分が、変にもどかしい。




あの柔らかい唇の感触も、体温も、自分以外の誰かに知られたと思うとやけにイラつく。




































恭「………長いし、」







































ずっとくっついたままの唇。




おまけに最後はあなたの方から重ね合わせにいくから、見てられんくて。








































…分かってる。




あいつは誰のものでもなくて、もちろん俺のものでもない。




ただのメンバー同士。熱愛なんてもってのほか。




そしてあいつも、いつかはああやって誰かのものになる時がくる。























…やけど、その誰かが俺やったらええのにって。




俺以外のやつにキスされてるあなたを見ながら、そんなことを思う俺はどこかおかしい。
































……電話、してみようか。










俺だけに向けたあなたの声が聞きたくて、あなたとのトークルームを開く。




もう数ヶ月個人で連絡を取っていなくて、電話ボタンを押すのを躊躇ってしまう。




そのまま動けずにいると、急に鳴りだすスマホ。





























































恭「…あなた、?」












































☁*°



テスト前なのでめっちゃ🐢更新なります😪😭

いつもモチベになってるのでよかったら🤍と🌾お願いします~🙇🙇




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