第71話

story.70
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2021/04/28 06:42









あなたside





























あれから、3ヶ月が経った。





























あれから、というのは恭平と友達として付き合っていくことになってからのこと。



























この3ヶ月、ドラマや映画みたいな長期のお仕事もなく、音楽番組を中心に出させてもらっていた。




だけど取りかかるべきことはいっぱいあって。





























「きょーちゃん」









恭「は……なんそれきも」









「恭平嫌い」





























これくらいの会話は、出来るようになっていた。


















きょーちゃんなんて呼ぶの、前までの私ならありえないし、きもいなんて言われたら3日は落ち込む。




でも今は、冗談として言い合えるくらいの、友達としての仲になりつつあった。




















…抱えている恋心は抑えて抑えて抑えて抑え尽くして………ひょっこり顔を出さない程度になってきたくらいだけど。































雑誌のインタビューでも積極的に話しかけ合っていたからか、なにふぁむの子達の中でも不仲ップルは雪解け期に入ったらしい、とよくTwitterでタグをつけて拡散されているのを見かけたり。









…謙社に見せられるので、かなりエゴサしてるみたいで恥ずかしいんだけど。




































素直に、嬉しい。









私たちが仲良くすることでみんなが喜んでくれること。






















でも、これが恋愛関係にあったらきっとこうはいかないんだと、私だって分かってる。

































恭「そういえば昨日帰り支度めっちゃ急いでへんかった?いつも遅すぎるのに大吾くん並やったやん 笑 」









「えっ、そうかな…。昨日の夜久しぶりにご飯行ったの、ドラマメンバーで」









恭「………へえ、そうなんや」


































相変わらず忙しそうで、久々にあってお話したいなぁと思いつつ収録の局も被らず。









LINEだって持っているけど忙しそうだしなぁって躊躇してたらまさかの彼の方から連絡して来てくれた。









相変わらずすごいいい人だし、お仕事の話もしてタメになったし。































恭「俺、あんまり彼のこと知らんくてさ、共演した事もないし。どんな人なん?」









「え、うーん……優しいよ。なんか大人なの、駿みたいな感じ」









恭「は?俺幼い?」









「違うよ 笑 精神年齢低めやん」































人生何度目ですか?ってくらい余裕が感じられると言うか。




人として、すごく尊敬できる人と言うか。
































恭「へぇ、」


































そう一言だけ行って、ゲームを再開する。




だけど覗き込んでも大人しく体制をキープしてくれたりとか、そういう面ではやっぱり進歩した。









ゲームをしている時はかなり豊かな表情をしている恭平を見ていて思う。









私は恭平のこと諦められたよ、って伝えた方がいいんじゃないか。




…私は恭平のこと、メンバー以上に思ってないよって。





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