あれから恭平チョイスの映画を見たけど、よりにもよって私の苦手なホラー映画。
向こうもびびってるくせに私には一切触れてこないし、私もびびりにびびってすがりつきたい位なのに、全然そんなことできんくて。
やっぱり私たちって、進んでるようで進んでないのかな。
もう一本普通の映画を見ればもうそれなりの時間で、間食もまあまあしたので夜ご飯を共にすることも無く、恭平はそろそろ帰りそう。
恭「じゃあ俺そろそろ帰るわ、」
「………うん」
恭「…ん?元気ない?」
「ううん、気をつけて帰ってね!ほら、豪雨だから」
恭「おん、またあしたな」
「ばいばーいっ、、、、、はぁ…」
…やっぱり言い出せないよ。
もうちょっと一緒に居て、なんて。
もうすぐ雷が鳴り出す頃だ。
なり止むまでそばにいて欲しいなんてお願いできるほど、私たちの関係は進んでいない。
…というか、私が言い出すのが怖かっただけ。
もし拒否なんてされたらと思うと、それだけで頭がいっぱいになる。
いつから私は恭平に拒否される事が怖くなったんだろう。
しばらく経ってたからゴロゴロと鳴り出すその音はやっぱり苦手で、怖くてたまらなくて。
じわじわと込み上げてくる涙はいつものこと。
…早く、早く終わって。
耳を塞いでも聞こえてくるその音にビクビクしながら願っていると突然鳴るインターホンにビックリする。
「…っはい、」
恭「…恭平やけど、」
「………えっ?」
☁*°
新作出したので良かったら見てください!!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。