第23話

story22.
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2020/12/14 07:27

















「……え、」









恭「おう、」




















ズカズカと上がってきて私の腕をとって寝室へ連れていくけど……こっちは正直何が何だか分かってない。




ただでさえいつもより思考力が下がっているのに。



















「…お見舞い、来てくれたん?」









恭「だって俺以外行けそうになかったし」









「でも、、恭平にうつしたら大変、」









恭「はいはい、ええからもう寝て」



















無理やり布団に押し込まれたって寝られるわけないやん。




だって寝付けんかったんやもん。ずっと。





















恭「何買ったらいいかわからんくてさ、…なんか欲しいものある?」









「……ゼリー」









恭「ん、買ってくるわ」























私の頭をふわっと撫でて微笑んでくれるから、なにこれ、夢?なんて。




いつもはぶっきらぼうなのに。





















夢じゃありませんように。






















気づけば自分の手を伸ばして、恭平の腕を掴んでいた。




びっくりした顔の恭平と目があって、急に自分のした事が現実味を帯びる。




それでも、何故かこの腕は離せないまま。























「あ、あの…えっと、」









恭「…どした、?」









「…あんま寝れんくて………寝るまでおって欲しいなって、、」























ドキドキするのも、体が異常に熱いのも、




全部全部熱のせい。





























恭「………あー、外出んのめんどなってきたわ」









「え、?」



















椅子に座って私に背を向けたまま部屋にある少女漫画を手にとる。



















「…いてくれるん?」









恭「…だから寝ろって、」



















恭平、耳赤い……




照れ隠しで投げやりにいわれた言葉、あったかかった。




















「…ありがとう」









恭「…あー、もううるさい、はよ寝ろって」



















口悪…笑




思わずくすっと笑えばやんわり睨まれる。



















恭「は、なんなん?病人のくせになんで寝らへんの。子守唄でも歌おか?」









「…っえ!うん!」









恭「や、あの、歌わないです笑」



















自分で言ったくせに無理やり終結させて背を向ける。














明日からきっと、またあんまり話せない元の状態に戻るだろう。




それでも私たちは信頼し合っているし、いい仲だと思う。



























私たちはあまり深く関わらない。




だけど不仲とは少し違う。




















「おやすみ」









恭「ん、おやすみ」



















恭平の心地いい声で、ゆっくり目を閉じた。














































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