休み時間。
私の隣では、女子や男子が揃ってお話し中。
私は気にせず、いつも通りイヤホンを付けて誰も近付けないようにする。
そのまま時は過ぎ昼休み。
私は、教室を出て屋上に行く。
屋上は誰もいなくて静かで……とても落ち着くんだ。
いつも通り弁当を食べ終わり、寝転って空を見る。
ボーッとしていればドアが開く音。
バッと起き上がり、そっちを見ればそこには……
そう、転校生の安藤祐希くんが居たのだ。なんで……と思っていれば、安藤くんはニコッと笑って、
なんて言う。普通の女の子なら、ドキッてするもんなんだろうけど、私にはとても信じられなかった。
そう返して、私はまた寝転ぶ。こういうのは、無視しといた方がいいんだよね……それに、こういう態度したら、「なんだこいつ」って思って、どっか行くだろうし……なんて考えながら目を瞑る。
けど、私の予想は大幅に外れる。
そんな声が聞こえたと思ったら、私の横に人の気配。そっと目を開け、そっちを見ると、安藤くんが私の横に座っていた。
驚いた私は、バッと起き上がりすぐに離れる。でも、相変わらずニコニコしている安藤くん。この人一体……
きっと、この人はめちゃくちゃ聞いてくるだろうから、私は顔を逸らして、言った。
急に静かになったと思ったら、また私の横に人の気配。そっちを見ると、安藤くんが私の横に来ていて、
いつになく真剣な顔で言う安藤くん。
なんでそんなこと……
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。