第7話

怖い6
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2021/07/26 03:09
あなたside

部屋に戻った私は暫くソワソワしていた。なんとなく緊張していたからだ。初めてのホームステイ、緊張しかしない。
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
あ、まだ髪の毛乾かしてない…!
ドライヤーはどこだったかな…確か洗面所に置いてあったり……違う違う!それは私の家のことで、この家のことじゃあない!じゃあどこ…?



この家の人に聞いたら分かるかもしれない。そう思い立ち、ドアを慎重に開ける。廊下には誰もいなさそうだ。ちょっと安心しつつ1階へ降りた。



1階ではジョセフさんがテレビを見ていた。
ジョセフ·ジョースター
ん?あなたちゃんじゃ~んどうしたの~?
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
あ、えと…ドライヤーって…
ジョセフ·ジョースター
あ、ドライヤーね!そういやどこにあるか言ってなかったな…。
「ごめんな~?」と言ってソファーから立ち上がったジョセフさん。テレビを見ている途中なのに申し訳ないな…後で必ず何かお礼をしないとだなぁ…。



洗面所に入ると、水道の下の戸棚を開けたジョセフさん。そこにはちゃんとドライヤーがあった。
ジョセフ·ジョースター
ドライヤーはここだぜ!
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
あ、ありがとうございます…!
お礼を言って、ジョセフさんからドライヤーを受け取ろうとした時、微妙に手が触れてビクリとしてしまった私。どうも異性との関わりが無かったからかちょっとしたことでも驚いてしまう。



ジョセフさんもそのことに気付いたようで、ちょっとばかり反応していた。そして、部屋を出る時去り際に言った。
ジョセフ·ジョースター
あなたの手…柔らかくて華奢だな
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
は…。
暫くその言葉が頭から離れなかった私は、髪の毛を乾かしている時の記憶が残らないくらい無になっていた。私の手が、柔らかくて華奢?
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
…な、ないない…そんなのないって…//
その場で首をブンブンと横に振りながら自分に言い聞かせるようにそう言った。まあ確かに私の手は小さいけど、柔らかくはないと思う!それは絶対ない!



きっと私が女だから気を遣ってそう言う風に言っただけだって!私今まで親以外にそう言った風に言ってもらえてことあんまりないし…。



すっかり乾いた髪の毛をブラシでとかしながらそう考えた。髪の毛が長いから時間がかかってしまった。皆男の人だから髪の毛を乾かすくらいすぐ終わるだろうし、寧ろ私が遅すぎるとか思っているのではなかろうか。



あまり時間がかかるようでは電気代とかそう言うのにも影響するのでは…?それはいけない。出来るだけ負担を軽くしなくてはならない。



このくらいの髪の毛の長さが結構気に入っていたし、留学行く前までは逆に「もう少し伸ばしたい」と考えていたくらいだが、留学に行ってからこのような問題が発生するとは考えていなかった。



仕方がないけど……切るしかないのかな…。
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
Μετά από όλα ... Αναρωτιέμαι αν πρέπει να κόψω τα μαλλιά μου…。
(やっぱり…髪の毛切ろうかな…。)
そう呟いてため息を付いた。

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