第20話

怖い19
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2022/03/11 08:00
あなたside

ああ、迂闊に散歩なんてするもんじゃなかった。見事に迷子になってしまった。ちょっと家の周りを一周するだけのつもりだったのに、どうしてこうなってしまったんだろう。



過去の自分の行動に後悔しながらベンチに座って俯いた。ここがどこなのか全く分からない恐怖、辺りがどんどん暗くなる不安で涙が出てくるのが分かった。



もし、ジョナサンさん達に見つけてもらえなかったら、私はどうなっちゃうんだろう…。もしかして、もうずっとお家に帰れなくなっちゃうのかな…。
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
ど、どうしよう…。
そう言いながら必死に嗚咽を抑えていると、何やら慌てたような足音が聞こえてきた。きっと用事で急いでいる人なのかもしれない。



あの人が私を探してくれている誰かだったら良いのになと思ったが、現実はそんな甘いものではないなと冷静になる。



しかし、私のそんな願いは何故か叶った。
東方仗助
あなたいるかー!?……いた!あなた!!
神月·ベレル·(なまえ)
神月·ベレル·あなた
あ、じょ…仗助さん…っ!
東方仗助
探したんだぜ~?見つかって良かった…。さ、帰ろうぜ
そう言ってニコリと笑いながら手を差し伸べた仗助さんは、まるで王子様みたいだった。小さい頃に絵本で見た王子様。



ちょっと恥ずかしい気持ちになりながらも、震える手でその手を取った。優しい温もりがある、男らしい手だった。途端に安心してしまう。



歩きながら仗助さんは誰かに電話していた。学校から帰ってきてから、ジョセフさんも含め3人がかりで私を探してくれていたらしい。本当に申し訳ない…。



家のドアを開けると、そこには……
ジョナサン·ジョースター
………外に出たって聞いたよあなた
そう怖くなるような笑顔で言いながら佇むジョナサンさんがいた。

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