なんだか眠れなかった私は、思わず両親に電話してしまった。今日は皆さんの様子が変だった。なんと言うか、オーラが怖かった。
その時に感じた恐怖を思い出してしまい、一向に寝れる気がしなかったのだ。ある程度話したら落ち着いた私は、電話を切って再び寝ようとした。
その時、ふと部屋のドアが開いていることに気付いた。目を凝らすと……ジョナサンさん達!?
帰ってすぐの時のオーラなど全く感じさせない笑みを浮かべながら申し訳なさそうにそう言うジョナサンさん。先程の出来事が夢なのではと思ってしまうくらいだった。
いや、あれは夢なんかじゃない。絶対に現実だ。それでも、なんで今はこんなにも優しそうな雰囲気であるのだろうか。
…い、いや、今はこんなことを気にしてる場合じゃない!質問に答えないと!
明らかに興味を持っているような表情で尋ねられた私は困ってしまった。どんな話をしていたかと言えば…「5人が怖く感じる」と言う話をしていたから。
でも、そんなこと絶対に言えない…!こんなこと正直に話したら凄く失礼だし…。
なんとか考えて、言うことを決めた私はすぐに口を開いた。
信じてもらえたのか、本当かどうか確認するようなことも言わずにニッコリ笑顔で私の頭をワシワシと撫でてきたジョセフさん。父親のようだ。
まあでも疑われてはないようだし、結果オーライ…?
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。