うさくみんside
am8:00
カーテンの隙間から差し込む眩しい光に険しく目を開ける
手をバタバタさせてスマホを探す,やっと掴んだスマホを開くと,
大量の″あいつら″からのLINE……そして……
――9月1日,朝8時
七星学園生徒会長,うさくみん
2学期初日から遅刻寸前のお知らせ
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息を切らして全速力で走る、
時間に気づいた瞬間,スマホを学校用のリュックの上に放り投げて、ダッシュで洗面所
顔を洗って歯磨いて,制服に着替えたら荷物のチェック。
で、リビングに走って冷蔵庫からにんじんジュースを取って一気飲み。
寝癖でぴょんぴょんの髪の毛をくしでグイグイ整えて,リュックを掴んで靴を履いて家を出た。
マンションのエレベーターは、待ってる時間が無駄だから階段ダッシュ。
ここまでの時間,約15分……俺、神!!
生徒会長が,2学期初日から遅刻とか、そんな恥ずかしいことあってたまるか……!!
俺はスピードを限界まであげて走った
…そして、始業5分前,8時25分
俺は滑り込みで、生徒会室のドアを開けた
ガラァッ
息を切らしながら呟くと、上から怒った声が聞こえた
声の主は,生徒会メンバーのきぃちゃん…こと,きぃちご。
LINE…?ぁあ、そういえば,LINEの通知が大量やったような…
そんな事考えてたら,もう1つ声が聞こえた。
煽ったような声…うまろか……
副会長のなっつんが元気に声を上げた、
その時
という声がして……
俺にぶつかった
なんて騒いでいると、チャイムがなった
そういって,3年生のなっつんは,下へ降りる階段に歩いていった。
……で、それぞれ教室に戻って,始業式!!
そう言うと,みるきーは立ちあがってマイクを取った。
俺となっつんは立ち上がって前に出た。
みるきーからマイクを受け取って,俺は息を吸い込んだ。
そう聞くと、みんなからは 過ごせましたー などとのびのびとした声が返ってくる
俺は、なっつんと目を合わせて,ふっと笑いあった。
俺はそう言って、なっつんにマイクを渡した
なっつんがマイクを受け取って,スラスラと喋り始める
俺はその声を聞きながら,今学期起こる色んなことが楽しみで仕方なかった。
不安なんてひとつもない。
だってここは、俺達が作り上げる最高の学校なんだから!!
俺のちょっと焦った顔に、みんなが笑う
俺は1つ咳払いをして,しめの挨拶を言った
そう言って、なっつんとお辞儀をすると,みんなから拍手が起こった。
そして、始業式が終わった帰り道……
散々いじられ倒した……二学期最初からこんな感じかよぉ……とほほ…
__私立七星学園… 最近出来上がった,真新しい私立高校。
そんな学園を象徴する生徒会。
みんなを楽しませることが好きな生徒会長,天然な副会長,理事長のお孫さん,マイペースな元一匹狼。
そして、新年度から加わった,3人の1年生。
そんな7人で作られた,ハチャメチャ楽しい、伝説の生徒会。
そんな生徒会メンバーの日常を覗くお話_____✩
(続く)
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!