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第15話

2-1
夢主視線





幸葵こうきくんと一緒に途中まで帰った家には、誰もいなかった。

まだ哀音かなとも帰っていないらしい。
(なまえ)
あなた
はあ、楽しかったなぁ
幸葵くんがうちの庭に興味を持ってくれて嬉しい。

春子はるこさんの緑化委員意識改革案も、実はちょっと嬉しかったりする。

やっぱり仲間が増えるのはいい。






夏帆なつほさんの態度や幸葵くんと春子さんの間のばちばち感が気になるところだが、なんとかやっていけるだろう。

花に水をやったり土の状態を見たりしながら、みんなと花を囲むのを想像する。

楽しげな風景だった。





夏にちゃんと咲くだろうか、向日葵ひまわりは。

ちゃんと咲いたら、記念撮影しよう。

幸葵くんに見せるんだ。
(なまえ)
あなた
そういえば、オープンキャンパスとか言ってたなぁ


大学。僕は進学しないことに決めている。

趣味を発展させて花屋になろうと考えていた。

ちょうど花屋をやっている伯父おじもいるから。







そう考えると、僕はやはり普通の高校生からは遠いのだろうか。
_哀音@かなと_
哀音かなと
あ、やっぱ兄貴帰ってきたんだ!また妄想?
(なまえ)
あなた
だから妄想っていうのやめて。実現させるんだからただの想像では済ませないさ
それよりただいまでしょ、と哀音に微笑みかける。

哀音は苦笑いをひそませ、小さくただいまと言った。
(なまえ)
あなた
そういえばさ、哀音は将来とかどう考えてるの?
_哀音@かなと_
哀音かなと
おれ?うーん
中学生に答えを求めるのは難しいかと思ったが、哀音は悩む表情から一転。

名案を思いついたように手を打つ。
_哀音@かなと_
哀音かなと
兄貴と一緒に花屋やる!
(なまえ)
あなた
ええ?
(なまえ)
あなた
それ、哀音がやりたいこと?
_哀音@かなと_
哀音かなと
そりゃ、もちろん。おれがやりたいのは兄貴の傍にずっといることだもん
(なまえ)
あなた
(ずっと、ね……)
夕暮れの方に目をやりながら、苦笑混じりにこぼす。
(なまえ)
あなた
難しいと思うなぁ
_哀音@かなと_
哀音かなと
やる気になりゃどうにでもなる。おれは兄貴から離れないからな
そう言ってくれる弟は可愛いけれど、やっぱり難しいと思う。



僕も小学生の頃ずっと一緒にいようとちかった子たちがいたが、高校進学に当たって見事にばらけてしまった。

それに、僕らは一度転校を経験している。



ずっと一緒というのが難しいのを、身をもって知っているのだ。

そうさとしても、哀音はがんとしてゆずらない。
_哀音@かなと_
哀音かなと
おれが兄貴を守るんだ
(なまえ)
あなた
へぇ?
_哀音@かなと_
哀音かなと
兄貴に変な虫がくっつかないように、なんか寄ってきたらばしんと叩き落としてやる!
(なまえ)
あなた
物騒だなぁ
知的な印象の哀音とはかけ離れた幼子のような表現を微笑ましく思う。

哀音は恥ずかしかったのか、わやわやと言い訳を並べ立てるが顔が赤い。
(なまえ)
あなた
綺麗な花も虫がいないと咲かないんだよ
哀音がうなって黙ったところで、中に入ろうと促した。
_哀音@かなと_
哀音かなと
ってかさぁ、今日もなんか匂いつけてきてんじゃん
哀音の部屋で机を付き合わせていると、哀音がふと不満そうにこぼした。

匂い、とは?本当に犬なのか我が弟は。
_哀音@かなと_
哀音かなと
あ、信じてないだろ?
(なまえ)
あなた
そんなことないよ
_哀音@かなと_
哀音かなと
馬鹿にしてる?
(なまえ)
あなた
あり得ない
_哀音@かなと_
哀音かなと
……なら、いいんだけどさ
哀音はまだ納得していない顔で、自分の手元に目線を落とす。

右手がくるりと器用にシャープペンシルを回した。



宿題のプリントをつまらなさそうに見ながら、哀音が吐露とろする。
_哀音@かなと_
哀音かなと
……兄貴は、おれだけの兄貴だからな
(なまえ)
あなた
お兄ちゃんはみんなのものです
_哀音@かなと_
哀音かなと
違うよ。
_哀音@かなと_
哀音かなと
どんなに誰かの傍にいたって、血の繋がった兄貴だってことは変わらないんだからなってこと


随分と複雑なことを考えているようだ。

確かに血縁という意味での哀音の兄は僕しかいないし、僕の弟もきっと哀音しかいないだろう。

それは揺るぎようのない事実だ。




それなのに、なぜ哀音は不安げな顔をするんだか。