第25話

🫧Murder on D Street
7,476
2022/10/08 09:27

@中島敦side







“ 異 能 力 者 だ か ら ね ”

職業柄異能力者の事は俺も知っている
だがそンな便利な能力が有るなら俺達刑事は存在する意味が無い
江 戸 川 乱 歩
まさに其の通り .ᐟ.ᐟ
乱歩は否定も慰めもせず 、自分の能力を誇った 。


之に箕浦刑事は益々キレる 。
き 、貴様ァァァァ… .ᐟ.ᐟ
そンな刑事を宥めるのは真逆の太宰 。
太 宰 治
まあまあ刑事さん
太 宰 治
乱歩さんは始終こンな感じですから
江 戸 川 乱 歩
何しろ僕の座右の銘は『僕が良ければ全て良し』だからな .ᐟ
之には敦も顔を顰めた 。


肩を落として苦笑している 。


 座 右 の 銘 を 聞 い て こ ン な に 納 得 し た の は 初 め て だ … 。


敦の座右の銘
『 生きているならいいじゃない 』
太 宰 治
……やれやれ…
太宰の座右の銘
『 清く明るく元気な自殺 』
そこまで言うなら見せてもらおうか 、其の能力
待ってましたと言わンばかりの顔で乱歩は眼鏡を取り出した 。
太 宰 治
よく見てい給え敦君 、之が探偵社を支える能力だ
太 宰 治
あの眼鏡を掛けると乱歩さんは超推理のスイッチが入る
皆は無言で見守っていた 。


 “ 事 件 の 真 相 が 判 る 能 力 ” … 。


 本 当 に そ ン な 力 が 存 在 す る の か …… ?
江 戸 川 乱 歩
異能力 、“ 超推理 ”
冴えた瞳が捉えたのは …
江 戸 川 乱 歩
成程
何が成程 、だ
犯人が判ったとでも言うのか
江 戸 川 乱 歩
勿論
真っ直ぐと指さし 、


若葉色の瞳が相手を貫く 。
江 戸 川 乱 歩
犯人は______




君 だ 。










@ 有栖川あなたside




東第四倉庫に侵入した 。


外では芥川が残りの者共を片付けて居る 。
有 栖 川 あなた
……降参して下さい
よく響く此空間に透き通った綺麗な声を響かせる 。
有 栖 川 あなた
殺しはしませン 、捕らえるだけです
血なまぐさい空間は嫌いだ 。


此倉庫は未だ使うのだから血で汚すのは勘弁してほしい 。
有 栖 川 あなた
…( 応答無し )
 抑 、此 処 に 居 る の か … ?


倉庫の荷物に隠れて居た有栖の背後に鉄パイプを持った男が勢いよく振りかざして来た 。


空気を切り裂く音に気が付いた有栖は振り返りもせず 、


何発か撃った 。


背中に生暖かい液体を感じたが直ぐに冷たくってしまった 。
有 栖 川 あなた
……もう 、待ちません
返り血を浴びた儘 、有栖は大きく開けた場所へ走った 。


カ ン カ ン カ ン …… 。


革靴の音が鳴り響く 。
有 栖 川 あなた
……
開けた場所迄来ると四方八方から男達が飛び出して来た 。


銃を構え発砲する 。
有 栖 川 あなた
ふっ…
鉄パイプ 、ナイフ 。


之らは捌く事は簡単だった 。


直ぐに血液を流しながら倒れ血溜まりを作る 。


しかし 、、、
有 栖 川 あなた
っ…
上空から機関銃の音がした 。


2階の鉄階段からだった 。


数弾掠めながらも直ぐに陰に入り込み 、回避 。
有 栖 川 あなた
…( 窓硝子近い )
相手の位置が窓硝子に近い為 、異能力で殺す事は容易い事だった 。
有 栖 川 あなた
……( 鏡の闇の黒有栖 )
近くに落ちていた割れた硝子に手を突っ込み 、


引き金を引いた 。


直ぐに機関銃を持った男達は倒れ階段から落下 。
有 栖 川 あなた
( 多い… )
能力で敵を倒している有栖に 、


男が金属バットを振って近づいてきた 。


有栖は息が荒く 、怪我のせいか五感が鈍っていた のだ 。


其のせいで 、
有 栖 川 あなた
っゔ… .ᐟ
呻き声をもらしながら 、
ハッ
倒れた 。


朦朧とする意識の中 、


焦点の合わない瞳で相手を捉える 。
有 栖 川 あなた
…助…け……
有栖が意識を失った後 、自己防衛の為自動で異能力が発動した 。


触れていた窓硝子の破片に吸い込まれると有栖はこの世から消えたのだった 。


闇に包まれた鏡の国へ 。







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